おきものの作り直しを承る時には、

  はたして作り直すのに適しているお品物かどうかを、

  判断することが一番大切です。

 

  生地が弱ってないか?

  

  直したら、お召しになる機会があるか?等、

  色々考えるべきポイントがあります。

 

  それにも増して大切なポイントは、

  そのおきものに対するご本人様の思い入れです。

 

  私どもには、それは解らない所ですから、

  そのお気持ちの度合いを、お聞かせいただきたいのです。

 

  洗い張りに耐えられるかどうかも危ぶまれるおきものもございます。

 

  でも、是非ともお使いになられたいということでしたら、

  最大限注意して洗い張りをし、仕立て直しを致します。

 

  ただし、どんなに頑張っても破けてしまうほど、

  生地が弱っているお品物には、手を付けることが出来ません。

 

  また、ご希望の寸法に出来ないお品物は、

  お受けできない場合もございます。

 

  拝見させて頂くのが一番です。

 

  先日も、ご自身の七五三のおきものを縫い直しして、

  お孫様にお着せした方がおられました。

 

  六十年以上前のお品物です。

 

  レトロな柄行きなのが却って今探しても無いようなお品でしたので、

  とても素敵でした。

 

  最初は、生地の痛みも心配で躊躇いたしましたが、

  是非にと言うおばあちゃまのご希望を叶えることが出来て、

  本当に良かったと思いました。

 

  帯が少し短めでしたが、当店の社員が上手にアレンジ結びをして、

  とてもかわいらしく出来ました。

 

  お孫様が、おきものをお召しになられた姿をご覧になられて、

  本当に嬉しそうにしておられる姿を拝見し、

  私共も本当に嬉しくなりました。

  

  当店では、七歳のお祝い着にかわいらしい小紋で作ることを、

  ご提案しております。

   

   これは、小学校の卒業式の袴下のおきものにも活躍しますし、

   洗い張りをして縫い直せば、大きくなってもお召しいただけます。

   おきものは、きちんとお手入れをして頂き、

   大切に保管して頂けば、代を越えてお召しいただける、

   エコなお召し物だと思います。

 

   

   お着物のご相談は、きもの蔵人みやもとまで