「身体」を表す日本語には
「からだ」と「み」がある。
普段、我々が意識する身体は「からだ」
「からだ」は「殻」であり「空」
からだの表層を覆う表面の身体
筋肉でいえば表層筋になる。
表層の身体、表層筋はジムで鍛えたり
マッサージを受けたりしてケアできますが
年齢とともに確実に衰えていく。
しかし、この表層のからだの奥には
もう一つの身体が隠れている。
そのもう一つの身体が「み」
「み」は「身」であり「実」。
筋肉でいえば身体の奥に隠れている
深層筋。
深層筋である「身」は年齢とともに
衰えていく表層のからだと違って
からだの奥に隠れているため
なかなか衰えません。
この深層筋である「み」を使うこと
使えることが、優雅で洗練された
疲れない身体作法。
しかし、身体が自在に動く
若い時期はなかなか、「み」を
使うことは出来ない。
若いときには見えなかった世界はある
身体も年齢を重ね老いていくことで
徐々に深層の「み」を使う割合が増えていく。
そして身体の「み(身=実)」に気づき
意識的に使えるようになった状態を
「充実」という。
伝統芸能の世界では若いものより
年輪を重ねた、年配者の方が
素晴らしいのは、精神だけではなく
身体的にも充実しているからです。
身体の「み」を使うことは
アンチエイジング以上に美しい。