カジュアルは抑圧からの解放 | 恋愛も仕事も外見を変えて成就させる。

恋愛も仕事も外見を変えて成就させる。

「たかが外見・されど外見」見た目で損をするのは馬鹿らしい。
度胸の女服・色気の男服、メンズモデル木村公一ブログ

男の外見力UP!コーチ木村公一です。

最もカジュアルな俳優ジェームスディーン。


男の外見力UP!コーチ@木村公一
















映画「理由なき反抗」の有名な、赤いスイングトップにTシャツ、ジーンズ姿。しかし、この姿には色んな思惑が込められている。

まず象徴的ともいえるこの赤と言う色、キリスト教国では、魂の浄化を意味する良い(血)赤と、暴力や罪を意味する悪い赤が存在するが、どちらにも転びそうな、赤という危うさを身にまとっている。

そして、冒頭でジミーが飲酒で警察に保護されるシーン、迎えに来る親は保守的なクラッシックスーツ、警察内は制服の警官と私服のスーツスタイルの警官だらけで、このシーンだけで権力側のスーツスタイルと支配される側の若者を対置させた。

一方で、敵対する不良グループや、当時の若者のカジュアルの代表的アウターが、黒っぽい革ジャンスタイルだ。

革ジャンは、社会に対する反骨精神の象徴的な存在である。これは今も昔も変わらない。

しかし、ジミーにだけ赤いスイングトップを着せた理由は、他の若者の社会に対する反骨精神と相違を表現するためだ。

敵対する不良グループは心の底から社会に反抗しているが、ジミーは反抗しながらも、心の片隅で両親や社会に受け入れられようとしている。

心の底から反発出来ない、しかし親の管理下にはいられない、まさに理由なき反抗なのだ。

ジミーのスイングトップには、ただ社会に反抗するのではなく、道徳、慣習という抑圧からの解放、自分という人間の居場所の確保、自由でいたいがための自分らしさの表現こそがカジュアル性なのである。

誰でもが通る、この思春期という時代をこの衣装で表現してる。反抗期は誰にでもあるが、自分でも分からない何とも言えない氣分。

それまでは大人か子どもしかいなかった世間に、その間の繊細で特別な存在がいる事をジェームスディーンという若者の外見を通して教えてくれた事に、当時のアメリカだけではなく世界中の若者が熱狂した。

                              (参考)  男の服装術 落合正勝