小説大好き!! -6ページ目

奪われた名声と自由

此処はバストゥークより南へ徒歩で三時間ほど離れたダングルフの涸れ谷
最近此処でアイテム収集をしている一人の冒険者がいた
 
(奪われた名声と自由)   

(プロローグ) 

「ふぅ、これ位にしとこうかな」
私はすわり心地のよさそうな場所を選び腰をおろす。
そしてつい先ほど拾った……というよりは奪い取ったともいうアイテムをサックにつめ込んだ。
クリスタルに素材に薬草金目になるものがごっそり詰まっている
「もう入りきらないや」
私は重い腰を上げ帰宅準備をする。      
「よいっしょっと」
モンスターから奪い取ったアイテム類で、ひしめき合っているサックを左腕で担ごうとした瞬間左肩に激痛がはしる。
「痛ぁ~ナンダァ?」
痛みは左方のショルダー辺り。私はショルダーを外し痛みのあった部位に触れてみる。
「ふんぐぁぁ」
あまりの痛さに声が出ない。しばらく悶絶した後ようやく落ち着き、左肩を見てみることにする。
「あちゃーこりゃ酷いわ」
どうやら最後の一匹との戦闘で相手の太刀を食らったみたいだ。
かなり傷が深く出血もひどい。
「あーもぅやってくれちゃって」
私は負傷していない右手を患部にかざす。
「ケアル」
その言葉を発した瞬間かざした右手が白く輝く。
輝きは徐々に薄れてゆきそれと同時に傷口もふさがってゆく。
「よっし完璧ぃ~」
左腕をぐるぐる廻し様子見をする。
「さって帰ろっかな~」
サックを肩に担ぎ、帰ることにするが何か忘れているような気がしてならない。
「あっ忘れるところだったよ」
私は先ほど外したショルダーに気がつき拾おうとした。
が私はショルダーを見て目が点になってしまった。
見事に割れている……
最悪である。昨日修理から戻ったバッカリの私のショルダー……
しかも修理不能なまでに派手に割れて……修理費が……
「もしかして今日稼いだアイテムでチャラってかぁ?」
腹いせに割れたショルダーを蹴っ飛ばした。
「これじゃ仕送り出来ないジャンよぉ~あーんゴブリンの馬鹿ぁ~」
その場にしゃがみ込み絶叫、しかし帰ってくるのは山びこだけ。
「虚しい帰ろう……」
小声で呟き谷を出ることにした。
谷を出ると広い荒野が広がっている。日没にまだ程遠いのかポツポツと冒険者の姿も見える。
派手に戦っている者や休息している者、はたまたモンスターに追いかけられてる者……
もう少し稼げたかもしれない、しかしショルダーが無い今は無謀な事。おまけにサックは荷物でパンパンだ。そう思いながらぽてぽて歩いていた。
右前方をダチョウほどはある大きい鳥が人を乗せ走っている。チョコボである。
「いいなぁ~あれ」
羨ましげに見つつ、いつも必ず休息をとっている場所までたどり着く。
一息ついたがそろそろ歩くのにも疲れてきた。
サックも荷物が多くて重くてかなわない。
「近道して帰ろっと」
普段は急いでいるときしか通らない道がある。三十分位は短縮できる。
が少々厄介なのだ。あるモンスターの縄張りを横切る事になるからだ。
しかしこの行動で後の冒険生活がガラリと変わる事など今の私には到底予測出来なかった。

一.(お馬鹿な人間のこと)

抜き足・差し足・忍び足……
息を潜めて慎重に進む。
ようやく近道も残り半分……
モンスターウェルサイドポイント(化け物の井戸端会議場)に差し掛かる。
私たち冒険者はモンスターの群れる場所をこう呼んでいる。
「さて今日はだいじょうぶかな」
岩場の影からポイントを覗くとモンスターが四匹群がっている。
クゥダフだ。
「あちゃ~」
こいつらは私達同等の知恵を持ち、魔法もある程度だが使う者もいる。
四匹まとまってこられたら装備不十分の今の私には勝ち目があるだろうか?
「距離五十メートルってとこかな」
私は携帯用の計測スコープを右目にあてつつ、頭をポリポリ掻きながら得策を考える。
「走って逃げ切れそうなんだけどなぁ~」
推測だと逃げ切れる。が、万が一予定外の事態が起こったときは死がまっている。
確実な方法ではないが限りなく安全な策を思いついた。
上手い具合に共同団体らしき冒険者の団体がいる。
『共同団体』
気のあった冒険者同士複数で行動をともにしている、いわゆるチームである。
「よしっ一丁やってやりますか」
私はその団体の目の前にストーンを放つ。
無論岩場の影からばれない様にクゥダフが仕掛けたと見せかける為に。
我ながらアクドイ方法だな。自分でもそう思う……でも死にたくないし。
「おっ引っかかった引っかかった」
団体はクゥダフに襲い掛かっている。
推測どおり彼らは『共同団体』だったみたい。
ひょっとすると私達のほうが馬鹿なんじゃ?とかつい思う……
自分を含め馬鹿な団体さんを後にして私は近道を抜ける事に成功した。

二.(柄の悪いお兄さんのこと)

バストゥーク商業区出口ようやく帰ってきた。
出口辺りは少々人も多いし、ここを待ち合わせに指定する人もいる。
現に二十人程度はいるみたいである。
「そいつをよこしな。ショートカットのお嬢さん」
追いはぎか……
その中の一人の男が私のサックを指差し舌なめずりしている。見たとこ戦士かそこら。
冒険者生活は裕福である。わずか一日で一般人の月給に等しい収入がある。
安定はしてはいないが食いっぱぐれる事はまず無い。
故にワーパー『働き者』と呼ばれる特別な冒険者もいる。
かくいう私もその一人なのだ。
「何寝ぼけたこと言ってるの?自分で取ってくりゃいじゃん。アイダーさん」
『アイダー』冒険者から『怠け者』のレッテルを貼られた称号である。
くすくすと笑い声が、野次馬の中からが聞こえてくる。
「てっめぇ覚悟はできてるんだろうな」
男の顔がみるみるうちに真っ赤になる。
すでに鞘から剣を抜いてるし……
やっぱ怒ったか……ほんとのこといったんだけどなぁ……
「あんた達いい加減にしなよ」
割って入ってきたのが一人のタルタルだ。
好奇心旺盛な小人タルタル。大人でも私たちの腰あたりの背丈で愛くるしい顔立ちである。
ちょっと今出てこないでよ……まずいよタルタルちゃん……
「うるさいっ!てめーは引っ込んでろ!」
アイダーは左手の盾でタルタルを城門の壁に吹っ飛ばしてしまった。
タルタルは、打ち所が悪かったのか左足をおさえて悲痛な叫びを上げている。
続いてアイダーの放った太刀が私に飛んでくるが、しかし太刀が私の目の前で止まる。
「っくそってめぇ赤魔道師か」
『パライズ』
黒魔法系麻痺呪文。タルタルが飛ばされる前に放ったが少し遅かったようだ。
私もちょっとムカついて来たぞっと。
「ミスラさん、これ持っててくれる?」
固まったアイダーをよそに近くにいたミスラに声をかけサックを渡す私。猫のような耳と尻尾の可愛らしい姿をしている。
『ミスラ族』
私達ヒュームの男性にもかなり人気がある。
「えっあっはい」
ミスラは私のサックの重さで転んでしまった。
「何これ重いぃー」
今日はさすがに採りすぎたかな?
さってと……私はアイダーのほうに振り向き
「で?だったらどうする?」
私は剣を抜きアイダーを睨む。
「女は犯すに決まってるだろ」
剣を構え直したか……ちぇっ効果が切れたよ……サンドバックにしてやろうと思ってたのに。しょうがないなぁ……
鞘から剣を抜きアイダーに切りつける……が盾に弾かれる。
「剣で勝てるわけ無いだろ?お嬢さん?」
憎たらしい目つきでこちらを見下している。
「それはどうだろうねえ」
そう言いながら私は剣と盾を持ち替え構えなおす。
相手は右利きと踏んでの行動である。
「馬鹿か?てめーはショルダーもねぇくせに」
アイダーはそう言い放ち剣を振るう。
ぎぃぃぃいいいん!
鈍い金属音が響きわたる。剣を盾代わりに相手の太刀を受け止める。
そのまま右手に持った盾で相手の盾を弾き飛ばし十メートル前後辺りでぽとりと落ちる。
「すっすごい」
私の荷物を持ってもらってるミスラが驚きの声をあげた。
周りからも歓声が聞こえ始める。
「何ぃ!?」
アイダーは何が起こったかわかってないみたいらしい。
「両ききだとこういう芸当もできるんだよ~」
そう言い放ち私は相手を蹴り飛ばし距離をとる。
盾を地面に置き右手を地面にそえる。
「木々を育む偉大なる大地よ!その姿、怒りに変えて我が壁を砕け!」
呪文と同時にアイダーの立っている地面から鋭い岩の塊が襲い掛かる。
『ストーン』
黒魔法系精霊術
アイダーは私の術で串刺しになる予定だったが、剣に命中し破壊……
外した?いやよけたか……
「覚えてやがれこの糞アマっ」
出ました悪党の『名台詞』、参りましたって事で解釈してよさそうだな……
アイダーはいちもくさんでその場を走り去っていった。
私は彼が使っていた盾を拾いいい考えが浮かびあがった。
「これ鍛冶屋でショルダーに加工してもらお」
我ながらナイスアイデアじゃん。
「はい、これお返しします」
自画自賛してる私にミスラから声がかかる。
「ありがとうね重かったでしょ?」
私はニッコリと微笑み可愛いネコ耳のミスラに軽く挨拶を交わす。
そして集まった野次馬を掻き分けて先ほど飛ばされたタルタルのところへ向かう。
「大丈夫?」
タルタルに声をかける。後でさっきのミスラも不安そうにしてる。
「さっきのネーちゃん?」
タルタルは私を恐る恐る見上る
私は目線をあわす為しゃがみ怪我が無いか伺うことにした。
勿論彼を治療する為に。

三.(偶然の出会いは奇跡なりのこと)

「乾杯~」
私たちは、ジョッキになみなみと注がれた麦芽酒で、食事を満喫していた。
テーブルに置かれた食べきれない程の料理の数々。
ミスラとタルタルそして私……
普段めったなことでは他人とはかかわらないのだが、今日は特別である。
負傷したタルタルの治療をした事と、このタルタルと冒険団を組んでいるミスラからのお礼。
そして先ほど撃退したアイダーが、結果的にバストゥーク自衛団により束縛され国から謝礼が出た事をかねた、いわゆるお祝いというやつだ。
「あんまり飲みすぎちゃだめですよ?ロッド?」
ミスラはタルタルにジョッキを取りあげようと必死になっている。
無理もない。あの小さな体で私たちと同じジョッキを抱え込んで飲んでいるのだから……
「いいじゃんショーテル。お祝いなんだしさぁ」
タルタルも必死でジョッキを奪われまいと抱え込んで離さない。
「レイピアさんもロッドにいってやってくださいよぅ~」
ほとほと困り果ててるご様子……
「いいんじゃない?ショーテルさん死にゃしないでしょ。」
私はローストチキンを片手にふりふり麦芽酒を一気に喉に流し込む。そしてチキンにかぶりつきながら。
「ひょとして心配症?」
とショーテルに問う。
すると勢いよくどんとジョッキテーブルに置き
「そうなんだよレイピアのネーちゃん、心配症なんだよショーテルって」
口を手でぬぐいながら羊肉にかぶりつくロッド。
「さっきだってあんなにひどい怪我したじゃない」
ロッドを睨みつけ
「もう死んじゃったのかと思ったじゃないですか!」
ちょっと強めの口調でショーテルの説教が始まった。
正直私も治療できるか分からなかったのだ。かなり派手に壁にブチ当てられたのだから。
「でもネーちゃんの治癒術すごいよね。おいら片足ちぎれかかってたのに」
ショーテルの説教から逃れようと考えたのか、私に話をふってくる
「そうですよね、私もあんなに凄いケアルは初めて見ましたよ」
ショーテルも釣られて目を輝かせてこちらを見つめている。
「あれはね、治癒魔法の術の重複作用なんだよ。」
私はそう答えると二人は声をそろえて……
「重複作用?」
『重複作用』
それは同じ魔法を同時に複数かさねて『かける』ことで、術の効力を増す方法である。しかし私はまだ二つしか重ねがけすることが出来ない。
魔法力の少ない魔道師が無茶な重複をすると精神崩壊することがある。
魔道師の中では『三流魔道師は呆けるのが早い』
という言い伝えがあるが、こういう意味なのかもしれない。
とくに治癒術以外の魔法は重ねがけが困難であるが、二人には話す必要が無いのでそっちは飛ばすことにする。
ロッドはシーフ。ショーテルはモンク……魔法には縁がないであろう。話も一段落着き、私は麦芽酒を一口。んーんまい!
「でもよかったねロッドちゃん大事に至らなくて」
そういいつつもう一口。幸福のひとときである。癒されるよねこの一杯!
「ちゃんはやめてよ。おいらこう見えても二十七なんだよ」
ロッドの言葉に思わず口の中の物を噴出す。
「タルタル族って年はとっても体形は変わらないんですよ。しらなかったんですか?」
ショーテルの言葉でさらに驚いた。体型が変わらないってもしかして?
「それって老けないって事?」
恐る恐るたずねてみる。
「そうなりますね。ただ寿命は私達とかわりませんけど」
ショーテルから詳しいことを聞いた。
タルタル族は生まれてからある一定期間成長するとそこから死ぬまで成長が止まり、脳以外は細胞分裂が一定だそうだ。要するに呆けてもおじいちゃんか青年か判断できない。
私はショーテルに一言、羨ましくないそれって話を持ちかけた。
「そうですね、死ぬまで若いままなんていいですよねぇ~」
私とショーテルはロッドをみつめながら激しく羨ましがった。
こっちは必死こいてケアしてるっつうーのにまったく持って不公平だよ神様!……
「そういうネーちゃんは幾つなのさ?」
こんどはロッドが私に問いかけくる。
「ん?私は十八だよ」
そう答えると今度はロッドが麦芽酒を噴出した。それも私の顔めがけて
「うわっきったな~い」
そう答えながらハンカチで顔を拭く私……ちょっと飲んじゃた……
「それってもしかして?うそでしょ?本当なんですか」
ショーテルも驚いてるようなんだけど?
「冒険者許可証取得可能年齢って確か」
ロッドがショーテルに何か確認を取るような感じで話しているけど?
「十八ですねたしか」
ショーテルは驚いた表情で私の顔をまじまじと見つめる。
「なによぅ。なんかまずかったの?」
何かいけないことをしたのかな?少し焦る私……
「ネーちゃんワーパーなんだろ?」
ロッドは確認を取るように聞き返す。
「そうだよ許可証も持ってるよほら」
ロッドに私がワーパーである証明許可証を見せた。
「本当ですね……ワーパーには冒険者に認定されてある程度名声が無いと取るのは難しいって聞きましたけど」
ショーテルが私の許可証をまじまじ見ながら首をかしげている。
「あっそれね私試験受けてないんだシードでパスしたんだけど?」
「シード?特別認定ですって?いったいどういうことなんですか?」
目を丸くするショーテル。
「私の親父も冒険者やっててさ、もうあっちの世界に逝っちゃったけどね」
「親父の娘だって事が分かったらすぐに認定されちゃった」
私はペロッと舌をだす。
「ねえネーちゃんのフルネームはなんていうの」
ロッドは自分の麦芽酒を横にどけテーブルに乗り出す
「レイピア・チェイルメイン」
そう一言いったら二人とも口をそろえて
「まさかセイバー・チェイルメイン??」
あれっ、なんで親父の名前を……
「そうだけど?親父の名前何で知ってるの?」
そういうと二人とも椅子から立ち上がり
「それほんとうなのぉ~」
酒場に割れんばかりの大声が響き渡った。
「それ人違いなんじゃない?」
麦芽酒に飽きた私は、果実酒に舌鼓を打ちつつ否定していた。
『セイバーチェイルメイン』今からさかのぼる事八年前
ジュノを約百体のクゥダフの大群が襲ってきたことがある。
その大群をたった一人で撃退した戦士がいた。
彼の振るう剣は一太刀で四体を仕留めることが出来たとい英雄。
そしてジュノを救い自らも朽ち果ててしまったという伝説の人物。
だが人違いだろう。同姓同名はよくある話。うちの親父とは比べようもない。
実際私の親父は只のワーパーだった。幼いときに母をなくし親父とその妹、いわゆる叔母さんと生活していた。
親父は暇さえあればいつも私に剣術を教えてくれていた。
いつも筋がいいと褒めてくれるのが嬉しくて私は剣術に励んできた。
だが私が十歳の時信じられない出来事が起こってしまった。
一通の緊急報告書が我が家に届いた。
親父が罪も無い一般の人を殺めてしまった。法により処刑されたという内容だったのだ。
当時の私には信じられなかった……
あんなに優しくて強かった親父が殺人を犯すなんて。
村のみんなも信じてはいなかった。
村の為に一生懸命だった親父。
親父が持って帰る財産で村が成り立っていたのだ。
このままでは村が無くなってしまう。
私がワーパーに……父さんの代わりに……
十三の時に決心し、独学で魔法学や剣術を磨いた。
私が冒険者になるきっかけだった。
酒場を後にし、競売場入り口で三人で話を聞くことになった。
「じゃなぜシードで通ったんですか?」
ショーテルが不思議そうに首を傾げている。
ふと疑問点が浮かんできた。処刑された年と伝説の人物の死が一致していること。
親父の名前でシードに選ばれたこと。ジュノにいければすぐに分かるのだが……
今の私はそんな金も暇も無い。村の仕送りを止めることも出来ない。
ロッドがショーテルに何やら耳打している。
「あら、いい考えじゃないですか。ロッド」
「でしょ?おいらあったまいい」
なにかいい考えでも浮かんだのか?……
「私たちの団体でジュノに居る方がいますのでその方に頼んでみます」
ショーテルは耳をピコピコさせながらロッドを前にだす。
「でさその伝説のセイバー・チェイルメインの自画像持ってきてもらうのさ」
ロッドはパチンと指を鳴らす。
「いいの?そんなにしてもらって?」
私はすまなさそうな顔ををしていると、ロッドはウインクしつつ、
「お互い様でしょ?」
「それじゃ明日この場所に来てくださいね」
ショーテルはそういい残しロッドとモーグリハウスに帰っていく。
サヨナラの挨拶をすませた私は、今日収穫したアイテム類を全て競売場に出品し、帰宅することにした。

四.(モーグリは働き者のこと)

「レイピア、起きるクポ~」
う~ん五月蝿いもう少し寝かせて……頭痛いし……
「今日はジュノからお客さん来るんだクポ?」
あ~そういやそうだった。昨日ショーテルとロッドから競売場に来いって……
がばっと、あわててベッドから起き上がる。
そうだ、親父の真相が分かるかもしれない。
「うぅ、頭割れそ……」
昨日は流石に飲みすぎた、完璧に二日酔いである。
「ごめんモーグリお水頂戴」
パタパタと羽をはばたかせ宙をとびキッチンへ向かう奇妙な動物。子豚を直立させ羽が生えた姿をしたモーグリ、一応モンスターの類になる。
人語を理解し、冒険者の面倒を見てくれるお手伝いさんといったところか……
冒険者は、モーグリハウスと呼ばれる部屋で寝泊りをする。
部屋がアイテムの倉庫にもなっており、その番人もしてくれている。
「お待たせクポ~」
モーグリからコップ一杯の水を受け取り、一気に飲み干しテーブルへ置いた。
「そうだポストどうなってるかな」
モーグリにポストの中身を確認してもらう事にする。
「了解だクポ」
モーグリはびしっと、私に敬礼しポストの中身を調べ始める。
私は空になったコップを片付ける為キッチンへ向かう。
「昨日は大活躍だったクポね」
リビングからモーグリの声がする。
「あ~そう言えば謝礼もらったっけ?」
コップを洗いながら受け答えする私。
いくら入ってるんだろうか二ー三万ギル位が妥当だろう。
「レイピア~大変だクポ~」
モーグリはキッチンへすっ飛んできた。
「なによ?どうしたのよぉ?」
血相を変えている何が起こったのか……
「かっかっか」
モーグリはあわててるせいか舌がまわってない……
「完売だクポ~」
何?完売だぁひょっとして……
「昨日と一昨日出品したやつが?」
コクコク頷くモーグリ。
私は慌ててポストへ向かう。
ポストのリストを確認するが確かに出品した物が全てリスト上から消えている。
『魔法のポスト』
一般家庭にもある私たちが俗に言う倉庫である。
中に物を入れるとある空間に物体を保管してくれる便利な物。
さらに競売場で得たお金や品物も届くのだ。
「モーグリお願い」
私はモーグリに金額を調べさせる。
冒険者用ポストはモーグリの魔力にしか反応しないように設定されている、いわゆる鍵なのだ。
「で?どう、いくら来てるの?」
少し興奮気味にモーグリをそそのかす。
出品物が即効で売れることはしばしばある、が完売は稀にしかないのだ。
競売場のシステムは一番安い値段で出品した物から先に落とされる。
簡単に言うと一ギルで出品すれば真っ先に落とされるということ。
私の読みががあたった。最近落とされずに返品が続いて困っていたので、全て相場の三分の一で出品したのだ。
「五万ギルクポ」
モーグリの言葉に私は小さくガッツポーズをとる。ほぼ相場で全て売れている。
「おろすクポ~」
モーグリはそう言うと、ポストから紙幣をとりだした。
普通に暮らしていると一日辺り千ギルで暮らせてしまう。
ワーパーはオイシイ職業なのだ。
「じゃ四万は村に送っていいクポね~」
送金準備を始めたモーグリを私は止める。
「まだ謝礼が有るじゃない」
「そうだったクポ」
モーグリはそういうとテーブルにおいていた謝礼金の入った封筒を持ってきた。
さてといくら入っているのやら。ちょっと楽しみだね。

五.(謝礼にビックリのこと)

テーブルに向かい合い正座し、唖然としている私とモーグリ。
そして、テーブルに置かれた大金の山……
さっき送金されて来た、金額とあわせて。
「五十万ギル……」
テーブルに左膝をつき顎を乗せぼそっと小声で……
封筒の中に同封された一通の書類に目を通し、モーグリに視線を送る。
どうやら束縛されたアイダーが第一級指名手配されていたらしい。
謝礼どころか賞金までかかっていたのだ。
こいつはひょっとして久々に……
「休暇とれるわこりゃ。」
私のその一言にモーグリが反応する。
「のんびり出来るクポね。」
村に四十万送金したとして手元に十万も残る。
単純計算で半年も休むことが出来るのだ。
なにしようかなぁー、美味い物たらふく食べて~うふふ!
しばらくあれこれ妄想してる時に……
「装備買いかえたら良いクポ。」
モーグリは、パタパタこっちにと近寄る。
そうだな、壊れたショルダー直すよりもっと良い装備に買いかえた方がいいか。
これなら一式買いかえて、新たな魔法も覚える時間もある。
『魔法』
この『ヴァナ・ディール』には魔法が何種類かあるが、基本は大きく分けて、
攻撃系の黒、回復補助系の白、そして私のジョブ万能系の赤が、存在する。
赤魔法は特殊で一部の黒と白の魔法が扱え、更に赤独自の精霊魔法を武器に宿らせる、エン系魔法が存在する。
魔法書は魔法屋か、競売場で手に入れることが出来るが、取得には時間がかかる。
魔法書に書かれている術式を、完全に把握しなければ取得できない。
おそらく一月はかかるかも知れない。今が丁度うってつけなのだ。
休暇を利用し少し腕を磨くか……
「じゃあ競売場にいってくるよ、留守番と送金よろしくね。」
私は大金の中から、一万ギル紙幣を十枚程財布に込めて部屋を出ることにした。
「行ってらっしゃいクポ~。」
モーグリに見送られ競売場に向かう私。
「おや、レイピアちゃんまた出品かい?」
競売場の出品口から親父さんが顔を出す。
「ちがうよ~今日は入品に来たんだよ親父さん、大金が手に入ったのよ。」
私は嬉しそうに親父さんを見つめる。
「ほぅ、そりゃ良かったな。」
親父さんもにっこり微笑んでくれる。
「んじゃいってきますね。」
親父さんに手を振り、入品場の扉を開け中に入る。

六.(競売場でウッキウキのこと)

「いらっしゃいませ、こちらをお付けください。」
女性店員からひとつのイヤリングを付けて貰う。
『リンクシェル』
離れた場所でも会話が出来るアイテム。
これを付けてやり取りをする事になっている。
入品場の中はかなり広く、そしてショーケースにはずらりと、アイテムが陳列されている。
私は小走りで魔法書の置かれているコーナーへと向かった。
魔法書コーナーに着いた私は、早速品定めをする。
『エンサンダー』
雷の精霊を、武器に宿らせる魔法剣術。
これがあれば、戦闘の勝率も格段に上がるはず……しっしかし……
「えぇ~無いよ一個も。」
ガックリ肩を落としてリンクシェルで、店員に詳細を聞き更にショックを受ける。
エン系魔法の類は、出品率が非常に低く入手しにくいらしい。
現に三ヶ月も前から出品されて無い……
仕方が無いので手ごろな値段で、短期間で習得できそうな物を落とす事にした。
そして今度は装備品の展示されているコーナーへ移動する私。
ほとんどのワーパーは単独で行動する。
ゆえに回復など多彩さが求められる。
私が赤魔道師をジョブに選んだのは村に仕送りする為に、単独で回復でき無駄な出費を抑えたい為だった。
試着室でいろいろな装備を試着し動きやすさを確かめていく。
女の私には重装備は出来ない、軽くて丈夫な物。
そして重要な箇所を防御できる物を選んでいく。
兜系は周りが見渡しにくく音が聞き取りづらい為、魔力を増幅させる髪飾りを選ぶ。
その他の装備は、金額と見合わせ適当に選んでいった。
とりあえず装備を落とし、武器を買い換えるか否か悩んでいた。
今私が使っているのはショートソード。
そろそろ少し刃渡りが長いロングソードあたりに買いかえて、接近戦から、中距離戦に切り替えたいところだ。
私は武器のコーナーで、ショーケースに両手をあててにらめっこ……どうしようか……まだ三万ギル程度残している。
「失礼いたします。」
悩んでる私の後ろから男の声がする。
振り向くと、一人の店員さんが一本の剣を抱えていた。
おそらく出品物の陳列に来たのだろう。
「あっどうぞどうぞ。」
私は邪魔にならないように、ショーケースから離れる。
店員さんは、剣と詳細が書かれたラベルをそっと、ショーケース内に収めて
「ごゆっくりご覧ください。」
私に丁寧いにお辞儀をし、ショーケースのガラスを拭き始める。
私は今店員さんが陳列した剣のラベルに書かれた詳細を読み、横でガラスを拭いている、店員さんを呼びつける。
「御用でしょうか。」
ガラス拭きを中断し私のほうを向きネクタイをととのえる店員さん。
「このラベルの詳細は本当ですか。」
と私の問いに店員さんは、
「はい、確認済みでございます。」
その言葉を聞き私は、すかさず、
「落とします。相場教えてください。」
店員さんは脇に抱えていた相場表を開き
「一万五千ギルが今の相場ですね。」
にっこり微笑み答える。
「じゃあ二万でお願いします。」
これでたぶん落とせるはずだと思うけどなぁ……
店員さんは相場表を閉じにっこり微笑み、
「おめでとうございます。落札でございます。」
よっし落とせた。これで一式そろったな。
「はい、これ」
店員さんに一万ギル紙幣を二枚とリンクシェルを渡す。
「おかえりですか?では落札物はポストに送りましょうか?」
領収書を受け取り、
「ここで着ちゃいますから、送ってもらわなくていいですよ。」
落とした装備と魔法書を店員さんに持ってきて貰い、試着室で全て着替えてお古の装備を店員にわたす。
「これ相場の三分の一で出品してください。」
出品表にサインをして店員にわたす。
しかしラッキーだった。あんな滅多にお目にかかれない魔法剣が手に入るなんて、もうウッキウキである。
「またのご来店お待ちしております」
店員さんに見送られ、競売場の外に出ることにする。
シューテルとロッドは、まだ来ていないようだ。
「八時半か。まだ早かったかな?」
懐中時計に目をやる私。
「ほう、なかなか立派になったね。」
出品場の親父さんに声をかけられる。
「そうかな。でもちょっとまだ慣れてないから動きづらいや。」
そういいながら私は軽く数回飛び跳ねて見せた。
「そう言えば、あんたを探してる人がいたよ。」
親父さんはパイプをふかしながら私に話しかける。
私は、身なりと名前を聞きどこへ行ったのか問いかける。
「たぶん街の外なんじゃないかな。モンスター狩りでもして、暇つぶししてくるとか言ってたからな。」
そういうとパイプをぷかりとふかす親父さん。
「ありがとう親父さん。」
そう一言礼を言い、私は慌てて外へ向かうことにした。

七.(金髪の剣士現るのこと)

私は噴水前の階段を駆け下り、商店街を走り抜けていく。
商店街を抜け、商業区の門に到着し足を止め、息を整え深呼吸する。
競売場の親父さんから聞いた男のことで頭が一杯になってくる。
長い金髪のヒュームの青年・全身白ずくめの防具で身を固めている騎士。
身長百七十前後でスリムな体型。そして名前が……
セイバー・バルック……
「あ~なんか頭痛くなってきた。」
これは偶然か?
誰かに騙されてたりして?
とりあえず悩んでいてもしょうがない。
念のため門のガードさんに聞き込みをする。
「確かに外に出られましたね。確か六時ごろでしたかね。」
へっ?六時?……そんなに朝早くからこっちに来てたの?
「ありがとうございました。」
丁寧にお礼を言い、門を出る私。
外ではちらほら人がいる、取りあえず白い装備をしている、人を片っ端から探すことにする。
それっぽい人が、座り込んでバザーをしている。
取りあえず、バザーをしている人に近づく。
私に気がついたのかこちらを振り向いた。
「やぁ、いらっしゃい。なんか買ってくかい。」
私は手をひらひらと振り振り、
「私、ワーパーだから。」
ワーパーは金を稼ぐのが仕事。
バザーにはほとんど興味ないしね。
彼は私の顔をじぃーと見つめ、
「そっか、じゃ買わないわな。」
彼はそういうと、オープンヘルメットを外し、手に持っている水筒を口に持っていく。
さらりと風に流される長い金髪……
「あなたひょっとして、セイバー・バルックさん?」
と私はたずねる。
「そうですけど?なんで俺の名前知ってる?」
セイバーは口を水筒から離し、首を傾げる。
「探してる人到着。」
私は自分の顔をちょいちょいと指差した。
「おおぅ、あんたがレイピアさんかい。」
立ち上がり、パンパンと砂を払いながら、
「ショーテルに聞いてたのと、身なりが違ってたからわからなかったよ。」
へ?あっそうか……
「さっき装備一式買いかえたんだった。」
すると、セイバーは私の装備を見始める。
「ふむふむ、ほほぅなるほどねぇ。いい買い物してるねぇ。」
そして、水筒を口に当て一口。
「急所、間接部分に重点を置き、露出した箇所はチェーンメイルでカバー。」
ずばりと言い当てる。
「確かにそれなら動きやすいな。」
そして、私の剣をつんつん指差し、
「これ、買っちゃったのかぁ。」
と一言。
「そーなんだ、出品されたてだったからつい買っちゃった。」
鞘から剣を抜き一振りする私。
「あれぇ?」
また一振り……
ブン・ブン・ブン……
何度振っても……
「炎が出ない。」
『フレイムソード』
剣に炎の精霊が宿った魔法剣……のはずなのに……
ガックリうなだれて。
「店員さん、確認済みっていてたぁ。」
目をウルウルさせセイバーを見つめる。
「ちょっと貸してみな。」
私はそのまま彼に剣を渡す……目をウルウルさせながら……
剣を手に取り構えるセイバー。
「こいつは俺も前に使っててね。ちょっとコツがいるんだ。」
剣を一振り……
剣が真っ赤に染まり炎をまとう。
剣を振るたび炎が踊る。ちょっとカッコいいかも……
「ほいよ、本物だぜ。剣先に集中して振ってみな。」
私に剣を返すセイバー。
私はまた剣を構え……深呼吸して、剣先に集中させる。
「てりゃっ」
気合一発、太刀をかますが……
「でっでにゃい……」
うそぉーこれって難しいよぉ。
「ひょっとして、魔法剣術覚える間の穴埋めにしようとか思ってた?」
セイバーの一言が、胸にぐさりと突き刺さる。
「むっ」
ぷぅと、ほっぺを膨らませむくれる私。
「図星っってところだな。いくらで買ったの?」
私はセイバーの問いに、競売場で落としたいきさつを話す。
するとくすくす笑い出すセイバー。
「笑うこと無いじゃないのさ」
むくれている私のほっぺはさらに風船のごとくパンパンになる。
「実はな、最近落札率の低い出品物はね。品切れしているように見せかけてるんだわ。」
私の肩をパンパンたたき、
「見事に引っかかりましたな、お嬢さん。」
あ……そう言えばあんとき相場しか聞いてなかった。
「あぁー在庫確認してなかったぁ~」
迂闊だった……あれほど金には慎重だったのに……
大金手にすると、判断が鈍る……私は『金の欲望』に惑わされたのだ。
「五千ギル損したってか。我ながら情けない。」
するとセイバーはさらに肩をパンパン叩き
「その分村に回せたのにな、残念でしたな。」
全くそのとおり私としたことが……?
「ってショーテルってそんなことまで話したの?」
「あいつ口軽いんだよねぇ、これが。」
むう後でとっちめてやろ。
「それより持ってきた?自画像?」
「宿に保管してるよ。」
それじゃあ。
「宿のレストランで食事でもどう?おごるよ?」
まだ一万残してるし、これも礼儀であるしね。
「ほいじゃあ」
セイバーはバザーに並べていたアイテムをかき集めて
「こいつを、道具屋で換金してくれる?飯の足しになるしね。」
意外と気が利くじゃん。これが騎士道というやつかな?
「うん、たすかるわ。じゃあ行きましょうか」
そういうと二人は宿屋に向かう為門を入り宿屋に向かう事にした。
そしてそこで、意外な真実を知ることとなった。

八.(私のお肉……のこと)
 
料亭にのテーブルにステーキが置かれている
それも三人前……
「いやぁ~悪いね。いい物ご馳走になって。」
二人だけのはずだったんだが……
私の知らない間に二人を先に呼びつけてたみたい……リンクシェルで。
「ほんと、おいしいですね。このお肉。」
ショーテルはほっぺをおさえながら嬉しそうに口をモゴモゴさせている。
「いい肉使ってるね。うんうん。旨いよこれ。」
おいおいロッド?タルタルのくせに、並みの量を食べる気か?……少し残せ。
「レイピア?君は食べないのかい?」
セイバーが私に語りかける。
「私はもう朝食食べたからいらない。」 
 というのは嘘である。
私の財布の中身では精一杯だった。残り1万ギル&小銭にセイバーが換金したアイテムでも足らなかった。
だってこの宿でいっちばん高い肉なんだもん……しくしく
「それより自画像持ってきたけど、見る?」
セイバーが、自分のサックの中をゴソゴソとあさり始める。
それを私は、食事の後で良いと一旦断った。怖かったのだ。
別人ならそれで良し。だが、ジュノを救った本人が親父だったら……
あ~考えたくも無い。今はやめとこう。
私はもやもやしている頭を軽くこずき、さっき競売場で落とした、
数冊の魔法書に目を通す。
そしてテーブルにおいている、アルミケースから一本タバコのような物を、
取り出しマッチに火をつけ一服する。
「おいおい、いい子うめなくなるぜ?」
セイバーのひと言にロッドもショーテルも賛同している。
「ああ、これのこと?タバコじゃないよ。」
そう言って、一本取り出しセイバーに火をつけ吸ってみろと渡す。
セイバーは私が渡したそれを、吹かし目を丸くする。
「これ、エーテルか?」
その言葉に二人も驚く。
葉っぱにエーテルをしみ込ませ乾燥させた物を紙に巻いた、私のオリジナルアイテムである。
原液程の効果は無いが、ある程度魔法で消費した精神力を、正常まで戻すことは出来る。
エーテルは小さなガラスの小瓶に入っているのだが、冒険中のアクシデントで割れてしまうことが良くある。
おまけにこれがなかなかの高額な代物なのだ。
おそらくエーテル3個で今彼らが食べているステーキに、追加で一人前頼んでもでお釣りがくる位高い。
てなわけで携帯用として常に持ち歩いている。
「これ、俺にも作ってくんない?」
くわえた物をちょいちょい指差しながら。
「良いわよ、エーテル持ってくるなら、作ってあげるよ。」
私は吸い終えたそれを灰皿でもみ消す。
彼は魔法も使うのかな首を傾げていた私に気づいてか、
「おれ、白魔法をちょいとかじっててね。」
なるほど納得……
「サポートジョブね。」
『サポートジョブ』
冒険者の中には複数のジョブ(職業)を学びそれをサポート
にしている人がいる。
「そういうこと。」
そういうと彼も、くわえていた物をもみ消す
「いや~こりゃいいわ。頭がすっきりしたよ。」
そして彼はこれで、商売が成り立つのではないか?というようなことを言ってきた。
当然この私が、気づかないはずがない。一度バザーで叩き売りをやったことがあるが……結果、道具屋さんに止めてくれと泣いて頼まれてしまった。
エーテルその物の売れ行きが落ちたのだ。かわいそうだから売るの止めたけど。
「ごちそうさまでしたぁ。」
ショーテルはハンカチで口を拭き拭きにっこりと。
さぞかしおいしかった事だろう……
「うぅっ苦しい~もうおなか一杯。」
げっロッドのやつみんな平らげてるよ……ちょっと残してほしかったな。
「じゃあ本題に入りますかね。」
そう言うと一枚の自画像をサックから取り出す。
ごくっ果たして親父なんだろうか?
それとも別人か?
セイバー・チェイルメイン……
罪人か英雄か今はっきりする。
私は、セイバーから自画像を受け取り、確認する事にする。


ガクッポイド発売開始

※遂に発売!

<製品概要>
バーチャルボーカリスト『がくっぽいど』は、ボーカリストGacktの声をベースに制作したボーカル音源です。 Gacktの声質を持ったまま歌声の合成音を得ることができ、ボーカルパートの旋律と歌詞を入力すれば、そのままボーカルが作成できます。

制作するオリジナル楽曲のメインボーカルやコーラスの作成、憧れのボーカリストをプロデュースと、作成する楽曲に息吹を与え、楽曲の幅とクォリティを格段に飛躍させます。

歌声の合成技術および入力インターフェース部分は、ヤマハ株式会社で長年にわたって研究開発されてきた最先端の歌声合成技術VOCALOID2が採用されています。

□ 推奨する曲のテンポ:
60BMP ~ 150BMP
□ 推奨する音域:
A1 ~ C4
※ 推奨する曲のテンポや音域はどれも目安であり、使用はこの限りではありません。

<特典>
■サンプル曲データとしてGacktの曲を2曲、その他曲を3曲収録予定
[収録データ]
○ VOCALOID形式のファイル:音符や歌詞、編集した歌唱表現のデータ内容も確認できます。
○ がくっぽいどの歌声と伴奏をミックスした音声ファイル 。収録するボーカルパートに伴奏パートをミックスして仕上げたサンプル曲の音声データです。
※ 曲により、がくっぽいどの歌声と伴奏をミックスした音声ファイルのみの場合もあります。

■ユーザー登録者様には、ミックス専用ソフト「OPUS Express for Windows」をプレゼント。 ユーザー登録をいただいた方は、作成したボーカルパートと伴奏パートや音素材をミックスできるソフト「OPUS Express for Windows」を弊社ホームページから無料でダウンロードしていただけます。 リバーブ、コーラス、イコライザ、タイムコンプレッションなど各種エフェクトも収録しており、簡単な音の作りこみや調整も行えます。

■商品パッケージにも登場するマンガ家「三浦 建太郎」描き下ろしオリジナルキャラクター「神威 がくぽ」のポスター付きです。

<動作環境>
□ コンピュータ:
Pentium4 2GHz / Athlon XP 2000+以上  ※Pentium4 2.8GHz / Athlon 64 2800+以上を推奨
□ OS:
Windows XP / Vista(Vistaの場合はスタンドアロンを推奨)
□ RAMメモリ:
512MB以上(1GB以上を推奨)
※ Real-time VOCALOID2 VST instrument 使用時は2GB以上を推奨
□ その他 :
CD-R/RWドライブ / サウンドカード / インターネット接続環境(アクティベーション時)
□ インターフェース :
VST、ReWire、スタンドアロン

タイトル未設定




がくっぽいど


VOCALOIDラインナップ!

Vocaloid Kaito


Vocaloid Meiko

VOCALOID2 キャラクターボーカルシリーズ02 鏡音リン・レン KAGAMINE RIN/LEN

VOCALOID2 キャラクターボーカルシリーズ01 初音ミク HATSUNE MIKU


便利な

マニュアル本


できる初音ミク&鏡音リン・レン VOCALOID2 & Windows Vista/XP 対応


はじめての初音ミク ボーカロイド2 オフィシャルガイドブック(DVD-ROM付) (キャラクター・ボーカロイドシリーズ) (キャラクター・ボーカロイドシリーズ)

パチンコDX 人鳥侍 出玉40万バグ。




ご覧のとおりバグ発生。
ラウンド8でノーパンクになってしまいましたw

実はこのバグ推測ですが大当たり8ラウンドでサーバーダウン。
通常だとこの後プログラムが停止するはずがそのまま起動。

実際の出玉はかなり減っており3000弱になってました

┗(;´Д‘)┛