国家図書館の巨大地化書庫には、専門の人しか入ることができない。

本は順番に並んでいるので、その順番が、乱れてしまうと、図書を素早く探し出すことができなくなってしまう。

 

もし、100万冊の開架書架を1万人のが学生が、一人5冊の本を利用すると、5万冊の本が、書架から抜かれることになる。学生たちは、立ち読みをするわけではないので、貸出をしたり、館内の閲覧席に読んだりする。

そうして、ひと月あたり、数十万冊、年間100万冊の本が利用されると、その本が正しい位置にあるために維持する作業は膨大になる。

まあ、崩れ行く砂山を、押し戻すという感じの作業に等しい。

利用が活発になればなるほど、エントロピーは、増大してしまうので、エントロピーに逆らって、秩序を保たなければならない。

 

まあ、図書館の仕事の主な部分は、書架を正しく保つことだあ。

書架が乱れてしまえば、本を探すことはできなくなってしまう。

 

図書館の本は、利用されたら、正しい位置に戻さなければならない。

それを維持するためには、できれば、学生がかってに、本を手にとるようなことをさけなければならないが、利用を促進するためには、自由に手に取って利用できるようにしなければならない。

 

その維持管理する覚悟がなく、開架書架を増やすべきではない。

開架書架は、限定的にすべきだろう。

数十年、100年の歴史のある図書館の数十年前、100年前の図書を最近出たばかりの本を並べてみても、しかたがない。古本屋じゃないのだから、古い本、難しい本は、閉架書庫や自動化書庫にでもいれていくほうが、書架も新鮮にみえるし、学生も、喜ばれる。

 

本屋の本棚は、売られている新しい本ばかりで、見栄えもする。しかし、図書館では、古い本をどうするのか、悩ましい問題である。