明けまして、おめでとうございます。


2022年は、虎年ですよね。

 

でも、日本には、野生の虎はいなかったので、初めて虎をみた日本人は、戦国武将の加藤清正だったかもしれませんが、虎に遭遇したのは、朝鮮半島でした。江戸時代、日本の画家たちが、虎の絵を描いてきましたが、画家たちも、本物の虎を見たことがなかったので、想像たくましく、虎を絵を描きました。

 

驚くことに、古代日本は、朝鮮との交流も盛んだったので、日本書紀には、朝鮮から虎の皮を持ち帰った話が書いてあるそうで、虎は、決して、空想の動物でも、未知の動物ではありません。


室町時代の一休さんのとんち話でも、絵に描かれた虎を捕まえる話があるので、虎の絵は、古くから存在していたようです。7世紀ごろに作られたとされるキトラ古墳(亀虎古墳と表記される場合もある。)の石室には、四神が描かれており、そこには、白虎が描かれています。

日本には、野生の虎はいなかったのですが、干支、方位、時刻にも登場して、非常になじみのある動物として存在しました。日本人が、生きた虎に出会うのは、明治以降の動物園が登場してからだったのではないかと思います。

そんな虎ですが、日本人には大いなる勇気とパワーを与えてきました。

名古屋城には、「竹林豹虎図」が描かれ、多くの大名たちを、ビビらせました。戦国武将にも、上杉景虎、藤堂高虎、井伊直虎など、虎の字のつく武将たちが大活躍しました。甲斐の虎と恐れられたのが、武田信玄でした。

2022年は寅年、虎年ですよね。虎パワーで、良い年にありますように。

 


                                  2022年1月1日
                                  黒澤 公人

 

虎石 2020年8月1日 清澄庭園で撮影

 

 

 

虎雲 2020年12月11日 江東区で撮影