電子図書館がみる夢 : 知の開放か 独占か本や雑誌の電子化が進んでいる。インターネットなどを通じて流通する電子の書籍は、小さな専用端末で持ち運べ、パソコンの画面でいつでも閲読できる。私たちはいま自分だけの電子の図書館を手にしつつある。その未来は、どうなっていくのか。一歩、先をゆく米国で、その課題をさぐった。 米国の西海岸、カリフォルニア州サンディエゴ市にソニーエレクトロニクスはある。2月18日、野口不二夫上級副社長は、手帳ほどの大きさの読書専用端末「リーダー」を指し、こう表現した。「個人用にあつらえた専用の電子図書館を持ち運んでいるようなものです」