かつて、人間は、情報を紙に記録する以外に方法がなかった。

(もちろん、他のメディアもあるが、極限られていた。)


人類の仕事において、紙に記録することが、情報作業のすべてであった。

紙こそがすべてあった。


しかし、情報メディアとして、紙が優れている時代は終焉した。


膨大な仕事で、様々な仕事を瞬時にこなす必要に迫られてる現代において、

紙に書かれた情報は、机の上で行方不明になり、時間をおいて継続的な仕事を

することを困難にしている。

(もちろん、優秀なアシスタントを持てる人は、例外的にその困難を免れている。

もしくは、多様な仕事をしない人も、その困難から免れている。)


紙が情報を管理する時代は確かに終焉している。

紙による情報の記録、コミュニケーションは、現代社会において、多くの混乱を招いている。


あなたの机の上が、いつも混乱しているとしたら、紙のせいである。

私の机の上も実は、大変である。


時間がすこしあったので、やりかけの仕事をしようとしたら、前に印刷しておいた記録が

みつからないではないか。

もう、紙に頼るのはやめようかなと思った次第である。


どうやって、パラレルで発生する多様な仕事を、継続的にこなすことができるのであろうか?


紙こそが、大きな問題なのだ。


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知的生産の技術において、最大の問題は、生産することではなく、生産した情報をどのように

管理するかという問題が、いつも解決しない。

生産能力が拡大すればするほど、生産した情報の管理に多くの時間と労力とお金がかかる

ようになり、このバランスが時間に経過とともに、拡大し、蓄積が、生産を圧迫するようになり

知的生産の技術が時間とともに破綻に向かうという宿命にある。