試練世の中に筆舌に尽くしがたい試練というのは幾らもあるが、 ツインの絶頂からドン底というシチュエーションも相当きつい その要諦は悪意にはなく愛を基にする試練であるから 悪意に対しては固い鎧で防御の姿勢も可能だが、 脊椎反射で復讐へと向かうことさえ出来ないそれは 宙に無の定点を幾つも幾つも紡ぎだし 私、という存在が何もない公共に偏在してゆく 故に私は誰にも捉えられない存在となり 龍の背に乗る童子のように 至福というたわわな果実の実を噛る