僕の夏休みは何も予定がなかった。
今まで夏休みのほとんどはアルバイトをしていた。
遊ぶことより、仕事をしている方が楽しかった。
大学１年生の時は遊園地でアルバイト、
大学２年生の時は飲食店のアルバイトをしていた。
遊ぶ暇がないくらい働いていた。
アルバイトで稼いだお金はほとんど使わなかった。
お酒も飲めない、煙草も吸わない、服にも食事にも興味がない。
つまらない人間のように思えてくる。
今思うと、貴重な夏休みを無駄にしてしまった気がする。
いつもそうだった。
僕は終わってから気がつく。
そもそも人はやらなかったことに
後悔する生き物なのかもしれない。
大学３年生になる時に勉強を頑張ろうと思い、
アルバイトを辞めていた。
授業・ゼミに休まずに出席していたが、
勉強を頑張ることはなかった。
必ず帰宅途中に本屋に立ち寄って時間をつぶしていた。
夏休みになると、人と話す機会がなくなった。
たまにゼミの課題でゼミ員に会うと会話がたどたどしかった。
「人と話すさないとコミュニケーション能力が落ちること」を知った。
会話には自信がある方だったのでショックでたまらなかった。
夏休み中は家にいるだけだと「ひきこもり」になりそうなので、
大学の図書館で勉強することにした。
昔から家では勉強がはかどらず、
学校の図書館で勉強をすることが多かった。
大学受験時代も毎日、学校の図書館に通っていた。
そこには僕と同じような友達がいて、
勉強の息抜きに話すことが多かった。
身近にライバルがいることは「良い刺激」になる。
やることがないので、仕方がなくゼミの卒論の準備を進めていた。
この時期に卒論に取り組んでいる学生はいないだろう。
僕は何でも先にやってしまうタイプ。
小学生の時の夏休みの課題も
夏休みが始まったころにほとんど終わらせていた。
嫌なことはは終わらせないと安心できなかった。
暇なのかわからないけど大学の図書館には
勉強している人が意外にいる。
学校の授業がある時とは違い、
真面目な人ばかり集まっていて、とても静かだった。
勉強するには最高の環境。
資料をコピーするのも並ばなくていい。
そのため、卒論の資料を集めると同時に、
就職活動を見据えて興味がある企業の記事も集めていた。
大学のパソコンには企業名で検索するだけで、
雑誌の記事が出てくるシステムがあり、とても便利だった。
会社案内やホームページに掲載されている情報は誰でも言えるけど
新聞・雑誌の記事に掲載されていることはなかなか言えないはず。
さらにそこから自分なりの考えが述べられるとよい。
就職活動中、いかに差別化をはかるかを常に考えていた。
誰もが言える話をしたところで面接官は魅力を感じない。
自分にしかないものに魅力を感じるもの。
のちのち卒論は就職活動に役立つことになる。
正直、ゼミの勉強は頑張っていなかったが卒論は頑張っていた。
ゼミの話を聞かれても卒論の話でごまかしていたくらいで、
就職活動中に半分以上完成していた。
ちなみにゼミはただ単位をもらうためだけに入った楽勝ゼミ。
ゼミの時間は好きな本を読んだりして、
ほとんど別のことをして過ごしていた。
唯一、ゼミに入ってよかったのが
１年生のときから知り合いだった鷹野さんがいたこと。
大学２年生になるまで話すことは少なかったが、
ゼミが一緒になってから毎日話すようになる。
元々、鷹野さんは入りたいゼミがあったのだが、
そのゼミが募集をやめてしまい、今のゼミに来ている。
年配の面接官になると、よくゼミの話を聞いてくる。
「大学の勉強＝ゼミ」
という図式になってくるのかもしれない。
ゼミについてしつこく聞かれたときは9割ぐらいの確率で落ちていた。
「面接でゼミの話をされたら落ちる」
というジンクスができつつあった。
「マーケティング」を専攻していたので、
なおさら目につきやすかったのかもしれない。
【教訓】
年配の面接官はゼミについて聞いてくることが多い。
ゼミを頑張っていない人はこれからでいいので真剣に取り組む。
７月になっても内定ゼロ。それなのに最終面接前にフラれ、恋愛も就職活動もうまくいかない大学生の就職活動日記。内定をもらうためのエッセンスが学べます。 もっと知りたい方は「内定エッセンス」へ。
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