母トミコ(仮名)⑭ | 悪あがき女製作所

悪あがき女製作所

-日日是好日をモットーに生きる女の戯言-
ラヴ☆蒲田

*

母トミコ(仮名)既にこの世にはいない。









しかし生きている間、数々の伝説を残したので、たまに(己のネタがつきたら)書こうと思う。





その第⑭話















*
この話は以前コメ欄に少し書いたものだけど、



今年受験に失敗したひと、


社会人になったばかりなのに、もう嫌になってきたひとなど、



ちょっと甘えたい気分のひとに捧ぐ。






* * * * * *

イマドキの受験生の母は、

わが子の受験が近づくと、パートを休んで日々神経を子供に向け、腫物にさわるような扱いをするって本当ですか?



夜中まで起きて、かいがいしく夜食など作るって本当ですか?





トミコも起きていましたよ、えぇ、明け方まで。


違うイミでね。




私が高校受験をする中3の時、トミコはスナックを経営してました。





ええ、自宅の1階で。





もちろん、


「受験生がいるから0時まで」なんていうトミコではない。




日曜以外毎日カラオケ大音量の中、少しだけ勉強した。





お客さんの中には



「お嬢さん、受験でしょ?大丈夫?」



なんて心配するひともいて、



するとトミコは




「ガハハハ・・・、

これきしのことで勉強出来ないっつーやつは、

受験日に緊張してうんこもらしたり、

電車が遅れたくらいで動揺しちゃうよ」



と、大音量で自ら『チャンピオン』を熱唱した。






そして究極のめんどくさがりの私は高校は公立1本に決め(自宅から一番近くに)





試験当日前夜、


渋谷のディスコで踊り狂って、


試験当日明け方、


「今日だよ試験」


客に教えられるまで間違えていたトミコが友人宅に電話するまで、忘れてた。






「貸す」





というトミコの言葉に甘え、タクシーで帰宅。





風呂につかるも




「臭うよ、ぷんぷん、酒が」



とトミコ。





あらゆる消臭を試み、受験票をポケットに入れ、




「はい、母の愛情ドキドキ


そう渡された弁当を持ち受験会場の高校へ。





みーんな緊張の面持ち、





私だけ酒が抜けきらずトローン。





なんとか眠らずに午前の試験が終わり、昼食だ。





母の愛情を開く、








!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!








閉じる







もっかい確認








間違いない







トミコは






かつ丼に







野沢菜で








『合格』と書いていた。







もとい、








『合各』



と書いていた汗








慌ててかくしながら、野沢菜を食べ、証拠隠滅をはかりたかった。






が、しかし





きれいに残る、野沢菜の緑色。






たぶん他の子なら軽くノックアウトされてたよね、




これはいいパンチだったね。





でもね、トミコと15年付き合った私は、これで試験に影響出るようなたまじゃない。








かくして(?)私は無事に2位で合格したのである。





トミコは己の弁当のおかげだと豪語、





翌年、『トミちゃんの合各弁当販売作戦』を計画していたようだ。






ま、翌年はスナック閉店していたので、受験に失敗し路頭に迷う小羊が出来なくて良かった。


そう思った。








で冒頭のみなさまへ






バカヤロー、ひとを頼るな、




落ちたのは環境や親のせいじゃない、





己だ






親がかりで生活してるうちは、文句たれるな





嫌なら家出て自活してみろ





会社が嫌だ?



なら、やめちまえ!






うだうだ言わずに働くか





すぱっと辞めるかはっきりしてくれ





まだ何も出来ないくせに、プライドだけは高く、偉そうなことを言う・・・





そんな君のかわりはいくらでもいる。






トミコは元不良ゆえ、



ちょっと賢ぶった生意気な子が嫌いだ。




さっきの発言、トミコならもっとすごいぞ。






環境のせいにするのはラクで


いい言訳になる。






だけどそれをしてるうちは、のびないよ。






それに


「家が○○だから、あの子は~」


って、やっぱりな人生って楽しいか?




以上はトミコの教えです。


ちみたち、がんばりたまへ。