ブログネタ：恋人・配偶者がいる人を好きになったことある？
参加中奥さんのいる人を好きになったわけではない。
好きになった人に奥さんがいただけ。
こんな屁理屈をこねて不倫をしていた職場の後輩をたしなめたのは、何年前だろう。
「相手の奥さんが知ったら悲しむわよ」
訳知り顔に偉そうなことを言った自分が今、同じことをしている。
相手の奥さんだけではない、自分の夫も、だ。
子どもの通う中学校の担任教師が、小学生のころ、私にとって憧れの人だったと知った時、
本当に驚いた。
彼も１学年下の私を覚えていた。
役員としていろいろ接触する機会があった。
少し心ときめくところもあったが、他のお母さんたちの手前もあるし、必要以上に親しくなることはなかった。
それから数年後。
私は新聞の地域版に掲載された教育委員会の人事の中で、教頭に昇格した彼の名を発見した。
４月も終わりごろ、なぜか私はその学校に電話した。
彼も喜んだ。
公用で外出する彼と会うようになり、やがて、２人だけの時間を持つに至った。
なぜ、こんなことをしているのだろう。
好きになったから？
冒険をしたかったから？
スリルを味わいたかったから？
自分の女性としての魅力を試したかったから？
どれも当たっているようで、それだけではないような気がする。
それぞれが適当な理由をつくって逢瀬を重ねてきた。
今、東京ドームホテルからは遊園地の観覧車が見える。
上に行った観覧車は必ず下に降りてくる。
客は続けて乗ることはない。
あそこに乗っているのは私たち。
もう頂点をすぎたのかしら。
バスローブを羽織っただけの私を、彼が背中から抱きしめている。
彼も同じように窓から見える観覧車を眺めているのが分かった。
（写真はお借りしました）
～～～～～～～～～～～～～～
これはフィクションです。
ホアキンはレストラン以外で東京ドームホテルを利用したことはありません。