どんな花よりも、
この、窓の外に見える木蓮に、
季節を、
月日を、
年月を、
感じる
それがすっぽりり抜けていた、
介護の十数年。
体と心の負担は思うより大きい
大きかった
何かを、
ごっそり持っていかれた気がする
こうやって、
木蓮の、
日々の蕾の蕾を眺める自分自身の老いを見るようになると、
この先、介護で家族に迷惑をかけることは恐怖でしかない
老いは、
皆、公平にやってくるけれど、
それに対しての『介護』の重さはあまりにも不公平
子供でも担っていたり、
結婚を諦めたり、
仕事を諦めたり
親が子供に求める愛情ががんじがらめにする
子供はそれに抗えないし、
抗うことには後ろめたさを感じる
自分の人生、
自分の事で停滞するなら、納得出来たり、後で取り戻せたりする
ごっそりと月日を、年月を持っていく『介護』
ただ、
木蓮の蕾を見ていたかっただけなのに。