あまりにも「！？」のニュースに頭の中が追い付かない。もう Oh my God!? Whaaaaat!? である。
どうした 一平さん？なんで？ こういう事を「寝耳に水」、「Out of Blue」というんだなって改めて思ってしまう。
あまりにも「唖然」としてしまったこのニュース、日本ではきっと毎日これでもかっ！？とテレビをつければどのチャンネルでも取り上げられているのではないだろうか？だってあの「オーターニさん」よ、渦中の人が！
実はこの一平さんの事件（これはもう事件だわ）についてというか、大谷選手についてというか・・・をこのブログに載せたらと日本の友人からアドバイスをもらったのだ。いやいやこの事に触れるなんて考えてもみなかったわ。
ここ数年、家ではCable TVを入れておらず、アメリカではこれがないと普通のTV番組がみれない。ではどうしているかというと、インターネットのサブスクリプション（サブスクっていうやつね）で観たい映画や番組を観ている。なのでこの大谷選手の事件（？）もインターネットでなんとなくニュースを見ていて、「えっ！？」という感じで知ったのである。
メジャーリーグで活躍する日本人選手で、アメリカでも一目置かれる選手といえば、今まではイチロー選手であっただろう。彼の功績はアメリカでも大きく取り上げられている。しかし大谷選手はそれを上回るスーパースターである。スーパースターというのは、単に私がよんだわけではなく、アメリカの野球界で「スーパースター」と呼ばれる存在なのである。それが今回のスキャンダル。
日本ではこのスキャンダルがどのように取り上げられているのか全くわからないが、アメリカのメディアではそんなに目につくほど取りあげられてはいないと思う。違法賭博をしたのは（今のところの情報では）水原一平という、大谷選手の通訳の人だ。そしてアメリカの野球ファンやメディアはこの通訳をした人が起こした行動にはさほど興味がないようだ。が・・・これにスーパースターの大谷選手がどのように関わっているのか？そこは注目される点である。
この一件について、インターネットで検索してみた。Washington Post、MLB.com, Yahoo Sports, NBC News とざっくり目を通してみたが、どれも大谷選手がどのような会見をしたかということと、一平さんと違法賭博のブッカー、マヒュー・ボウヤ－の関係性についてが記されている。どの記事も憶測やこれからの運びについてではなく、現在わかっている事のみの記事だ。そして現在一平さんもボイヤー氏も正式に起訴はされてはいないが、IRS（国税庁）の捜査は受けているということである。
ボイヤー氏の弁護士によると、一平さんとボイヤー氏は2022年に友人を通して知り合ったということである。NBCニュースの記事によると、このボイヤー氏はこの一件以前に、すでに別の違法賭博の件で自宅捜査令状が出されており、彼の過去の裁判記録によると、2011年に425,000ドルをギャンブルによって損失し、破産申請をだしていることもわかっている。
この弁護士はボイヤー氏と一平さんの関係性を証明したが、同時に最も重要な事として、ボイヤー氏は大谷選手には面識がないことを人々に知ってもらいたいとも言っている。
ここでほとんどのメディアが疑問点にあげている事がある。
それは最初にESPN （アメリカのスポーツ専門チャンネル）が一平氏に行ったインタビューで、一平氏が大谷選手が借金の肩代わりを受けてくれたと発言したのと、大谷選手の会見で、彼が一平氏の借金の肩代わりをした覚えもなく、一平氏が自分の口座から勝手に4,500,000ドルを借金の埋め合わせのために送金していた（盗まれた）といった相違点である。
そして4,500,000ドルという大金がどうやって大谷選手が知らない間に、彼の口座から送金することができたのかということである。
日本人特有の「義理と人情」を考えると、長年にわたって大谷選手の声として通訳をしてきた一平氏の窮地を救うために、借金の返済の肩代わりをしたということは考えられないこともない。借金で苦しんでいる友人を救えるのならと、その行動の重さを考えずに借金を肩代わりしてしまったということは無きにしも非ずで、後にその行動が自分も窮地に陥れ、下手をするとメジャーリーグ生命にも影響してしまう事を知り、一平氏が嘘の発言をし、自分の口座から勝手に送金をしていたということにしようとなったとも考えられる。
しかしいずれにせよ、これだけの大金であれば、大谷選手だって誰かに相談するだろう？
そしてこれだけ野球を愛している大谷選手が、その選手生命を棒に振る行動に出るとは考えにくい。
また4,500,000ドルという大金が、口座の持ち主の許可なくどうのように送金されたのかという点だが、これも「？」だらけである。
私は11年間アメリカで銀行員をやっていたが、電信の送金（Wire Transfer）は送金する金額に関わらず、かなり厳しい身元確認が行われる。一度送金されると、その送金をキャンセルするのが難しいこともあるが、その他にMoney Laundering（違法な取引で得られた資金洗浄）を防止するために身元だけでなく、資金の出元、送金先等の審査もある。それが4,500,000ドルという大金が、いとも簡単に本人が知らない間に口座から送金されていた。そんな事があるのだろうか？
しかし色々と検索していくと、どうも大谷選手のようなスーパースターになると、野球選手だけに限らず、ゴルフ、サッカー、音楽のエンターテイナーなどは信頼がおける人（マネジャーや、今回のように通訳者）にお財布を丸ごと預けているということは珍しくないようだ。たしかにそれだけの大物になると、いちいち自分で支払い等をするとは思えない。そしてこれだけの大物になると、銀行でも特別顧客扱いとなるから、11年銀行で働いていても、私みたいな一般銀行員が知らない世界で色々と取引が行われているのであろう。
最後に、実は大谷選手が違法賭博を行っていたという事が考えられるのか？という事である。
これについては、一平氏の経歴やボイヤー氏の弁護士の証言、また大谷選手本人と一平氏の大谷選手が違法賭博に関わっていた事の全面否定があげられているし、大谷選手と関わってきた人たちの証言からも、大谷選手自身が違法賭博に直接関与していたという疑いは薄いように感じる。
大谷選手の野球に対するストイックさは、彼が高校生の時に書いた「人生設計ノート」からもわかる。
しかしこのスキャンダルは大谷選手の「人生設計ノート」にはなかったはずである。というか大谷選手は自分の人生は設計することができたが、他人の人生まで設計することはできなかったわけである。なのでまさか一平氏が自分の人生設計の中にこのような形で登場してくるとは思ってもいなかったであろう。
そしてこの「人生設計ノート」を作った大谷選手、野球に対してストイックな大谷選手であるからこそ、自分の人生に間違えを犯すような事はしないのではないかと思う。いや思いたい。
できるだけ早くに大谷選手の潔白が証明され、野球ファンを今まで以上に魅了してもらいたい。
最後に、大谷選手が結婚して奥さんと共に初めてメディアに顔出しをした一平さんの奥さんが気の毒でならない。これからだという時だったと思う。
依存症・・・コントロール障害。正しい判断、選択ができなくなり生活の中の優先順位が変わって来てしまう。