Kimamori Blanc Industry
キマモリ?あんだぁキマモリって?
って聞かれますw
漢字ですと「木守」と書きます。
ああ!あの木守か!と思われる方もいらっしゃるでしょう。
行司でしょ!相撲の!あーね!なるほどね!
あー、えーっと、それ式守です。
伊之助の方ですそれw
おふざけはここまでにしまして、
木守とは、大抵の場合は柿の木が多いのですが、秋の収穫の際、「来年も良い実を沢山つけて下さい」と、その木の精霊へのお供え物として、最後のひとつの実をつけたまま残しておく風習の事(そのひとつの実の事)です。これこっちに置いときまして…
茶道の世界の有名な師といえば?
そう千利休ですね。佐々木君ワンポインッ!(誰佐々木)
さてその千利休さんは自分のお茶の世界を確立すべく、瓦職人の長次郎さんに茶碗を作らせます。
ある日、長次郎さんが茶碗が出来上がったと何個かもってきました。そこへ利休の弟子達が、われこそは師匠が良いと言う茶碗を選ぶ事が出来る目利きぞ!と群がってきました。そこへ利休師匠、
「ほなら、チミ達良いの選んで取りなはれ」
弟子達、え!ええんでっか!と、わしこれ、んなもんあかん、師匠はこれゆーで、ゆーて、良い形であろう茶碗からなくっていき、最後に一つの赤い茶碗が残りました。そこで師匠、自信満々の弟子達を前に最後に残った茶碗を手に取り、
「これ最高やーん、素敵やーん」
(悪意はありません。想像です想像)
弟子達、アゴがーん!目がにょーん!
師匠「これえーわー、木守ってつけるわ、えーわー」
はい、置いておいたの持ってきて!はい繋がったー。師匠は残った茶碗にこの一つ実を残す習わしを重ねて木守と名付け、後々名品となっていくわけです。多分そんなに良い形ではなかったかもしれません。(現存してない茶碗ですがこの逸話だけは語り継がれてます)
ただ、師匠は、良い形ばかりが良い物だとは限らないんだと、弟子達に伝えたかったのかもしれません。
私はこのエピソードにすごく感じ入りまして、今回教室を開くにあたり、自分も形だけに囚われず、例え出来損ないでも、その人その人の手の温もりがこもった作品を、ひとつひとつ大切に見ていきたいと思い、この名前を採用させて頂きました。これを忘れずここに記しておきたいと思います。
長くなりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございます。
陶芸とポーセラーツの教室
Kimamori Blanc Industry
講師の田中徹でした。
生徒様募集中です!
どうぞよろしくお願い申し上げますm(_ _)m