511冊目 姥捨てバス/原 宏一 | ヘタな読書も数撃ちゃ当る

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ある日突然ブンガクに目覚めた無学なオッサンが、古今東西、名作から駄作まで一心不乱に濫読し一丁前に書評を書き評価までしちゃっているブログです

「姥捨てバス」原 宏一著・・・★★★☆

31歳独身の「おれ」は相棒に言われるがままに、白タクならぬ白バスで無認可の観光ビジネスの片棒を担いでいる。ある日、相棒が企画した「清貧ツアー」(聞こえはいいが、おんぼろバスで婆さんたちを山奥に連れていくツアー)で、客の1人が失踪。「あれは姥捨てツアーらしい」という噂が瞬く間に広まったが、皮肉なことに、今度は150人もの婆さんがツアーに集まった!『床下仙人』でブレイクした著者が、現代をシニカルに描く。


初読み作家。

お気楽な本が読みたくなり、題名と表紙から本書を選んでみた。


元バス会社社員の主人公と、口達者でお調子者の元旅行会社社員の相棒が、オンボロの白バスを使い、「清貧ツアー」と称し、婆さん相手に山奥の温泉ツアーを始めたが、一人の婆さんが「姥捨てツアー」だと言い残して勝手に帰ってしまい、ツアー客も動揺し全員帰ってしまう。

しかし、相棒は開き直り冗談半分で「姥捨てツアー」として再度企画すると150人の客が集まった。

宿泊は廃校となった校舎、食料は自給自足、温泉が入り放題の1か月。

ところが、ツアーが終わるころ「子どもを捨てることにしました 一同」という書置きを残し、150人全員が宿泊所から忽然と姿を消してしまった。。。


ストレスフリーでスラスラ読める文体とユーモア溢れるストーリー展開で、苦労なくお気楽に読めた。

現代の高齢化社会、家族問題を背景にしている為、単なるドタバタ劇に終わらずそれなりに読める。

気分転換するには良い作家かもしれない。


姥捨てバス (角川文庫)/原 宏一

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