Mr.Children ~詩の世界~ 7 『花の匂い』 | ヘタな読書も数撃ちゃ当る

ヘタな読書も数撃ちゃ当る

ある日突然ブンガクに目覚めた無学なオッサンが、古今東西、名作から駄作まで一心不乱に濫読し一丁前に書評を書き評価までしちゃっているブログです

Mr.Children ~詩の世界~ 7 『花の匂い』 

だいぶ前にこの曲を紹介した事がありますが、改めて紹介します。

この曲はSMAPの中居正広主演の映画『私は貝になりたい』の主題曲。
ストーリーは第2次世界大戦中に出征した理髪店店主、豊松(中居)が、撃墜され虫の息となっていたB29の搭乗員を銃剣で刺すよう小隊長の命令される。
無事終戦を迎え、豊松は復職するも戦犯として逮捕され、理不尽な裁判に人生を翻弄される、といった話。

私はこの映画は見てないが、この曲のPVは何度見て落涙したことか。。。。(T▽T;)
本当にこのPVは素晴らしい。
このPVのテーマは「親と子の絆」と「受け継がれていくもの」で、私の最も弱点とするツボである。
この曲のモチーフの花を用い、ストーリー性やウサギを擬人化したアイデアは抜群にいい。

この曲で一番のフレーズはやっぱりこれでしょうね。

「どんな悲劇に埋もれた場所にでも
幸せの種は必ず植わってる
こぼれ落ちた涙が如雨露一杯になったら
その種に水を撒こう」


特に「如雨露(じょうろ)一杯」っていう表現がいい。

PVも映画と同じく戦争を題材にし、出征して行った父親と残された妻子を描いているが、この曲の終盤のアレンジはボレロ風のリズムで戦争を想起させる。

このPVは戦争の悲劇を描いたものだけど、私はこのPVを見ると悲劇ではなく希望を感じる。
それは最後の、一面の花畑のシーンにすべて詰まっている。




『花の匂い』
作詞 Kazutoshi Sakurai
作曲 Kazutoshi Sakurai

届けたい 届けたい
届くはずのない声だとしても
あなたに届けたい
「ありがとう」「さよなら」
言葉では言い尽くせないけど
この胸に溢れてる

花の匂いに導かれて
淡い木漏れ日に手を伸ばしたら
その温もりに
あなたが手を繋いでいてくれているような気がした

信じたい 信じたい
人の心にあるあたたかな奇跡を信じたい
信じたい 信じたい
誰の命もまた誰かを輝かす為の光

“永遠のさよなら”をしても
あなたの呼吸が私には聞こえてる
別の姿で 同じ微笑で
あなたはきっとまた会いに来てくれる

どんな悲劇に埋もれた場所にでも
幸せの種は必ず植わってる
こぼれ落ちた涙が如雨露一杯になったら
その種に水を撒こう

人恋しさをメロディーにした
口笛を風が運んでいったら
遠いどこかで
あなたがその目を細めて聞いている

“本当のさよなら”をしても
温かい呼吸が私には聞こえてる
別の姿で 同じ愛眼差しで
あなたはきっとまた会いに来てくれる


SUPERMARKET FANTASY [初回限定盤:CD+DVD]/Mr.Children

¥3,359
Amazon.co.jp