439冊目 廃墟に乞う/佐々木譲 | ヘタな読書も数撃ちゃ当る

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ある日突然ブンガクに目覚めた無学なオッサンが、古今東西、名作から駄作まで一心不乱に濫読し一丁前に書評を書き評価までしちゃっているブログです

「廃墟に乞う」佐々木譲著・・・★★★☆

道警の敏腕刑事だった仙道孝司は、ある事件をきっかけに療養中の身。やっと回復してきた仙道に、次次とやっかいな相談事が舞い込む。


第142回直木賞受賞作。

直木賞って長編作品が対象だと思ってたら、本作は6編の連作短編集だった。


主人公は自らの初動捜査のミスから誘拐被害者を保護できず、目の前で殺された事件でPTSDを負い休職療養中の北海道警刑事、仙道。

作品はすべて殺人事件で、休職中の刑事の立場から、捜査本部とは違った角度から事件の背景、交流関係を探り犯人を推理していく。

ベテラン作家だけあって、当今流行のミステリーのような派手さは無く、渋めで正統的な警察物。

東野とか伊坂に馴れた人にはちょっと物足らぬか。

個人的には長編でもう少し掘り下げた作品の方が好きである。


廃墟に乞う/佐々木 譲
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