424冊目 喋々喃々/小川 糸 | ヘタな読書も数撃ちゃ当る

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ある日突然ブンガクに目覚めた無学なオッサンが、古今東西、名作から駄作まで一心不乱に濫読し一丁前に書評を書き評価までしちゃっているブログです

「喋々喃々」小川 糸著・・・★★★☆

東京・谷中でアンティークきもの店「ひめまつ屋」を営む栞(しおり)。きものを求めるお客ばかりでなく、ご近所さんもふらりと訪れては腰を落ち着ける、小さなこの店に、ある日、父とそっくりの声をした男性客がやってくる。その人は、栞の心のなかで次第に存在感を増していき――人を大切に思う気持ち、日々の細やかな暮らしが、東京・下町の季節の移ろいとともに描き出される、きらめくような物語。


小川糸の長編小説2作目。


喋々喃々とは「男女が仲良くおしゃべりしている楽しそうな様子」なんだそうである。

本作はアンティークきもの店を営む主人公と、客の妻子持ちの男との草食系不倫ストーリー。

不倫ではあるが小川糸の作品だけに濡れ場描写は無い。(1箇所あるが無いと言ってもいい)


ストーリー自体は平凡で冗長的であるが、この人が得意としている旬の料理の数々、季節の風景や着物などの描写が良く、作品に情緒を与えている。

非常に女性的な感性で書かれた作品で、こういう世界に憧れる女性も多いと思う。


喋々喃々/小川 糸
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