249冊目 さだめ/藤沢周 | ヘタな読書も数撃ちゃ当る

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ある日突然ブンガクに目覚めた無学なオッサンが、古今東西、名作から駄作まで一心不乱に濫読し一丁前に書評を書き評価までしちゃっているブログです

「さだめ」藤沢周著・・・★★★

AVのスカウトマン・寺崎のもとへ入った見知らぬ女からの電話。佑子というその女はAV女優として必要な“におい”を持たないゆえに売れっ子となる。そんな彼女に次第に惹かれていく寺崎。だが、狂気は静かに佑子を浸食していた。正気を保て、あるいは狂気を保て!


AVのスカウトマンと家庭に問題を抱え暗い陰を持つAV女優との物語。

ストーリーは面白いんですけど、AV女優(祐子)の人物造形やその周辺がぼやけていて”痒いところに手が届かない”状態。

謎めいたエンディングも消化不良が残る。

意味ありげな人物を描くならもう少し純文学寄りに描いてもらった方がすっきりすると思う。

ミステリーなのか純文学なのかどっちつかずな読後感だけが残った作品でした。


さだめ (河出文庫)/藤沢 周
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