151冊目 シンセミア/安部和重 | ヘタな読書も数撃ちゃ当る

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ある日突然ブンガクに目覚めた無学なオッサンが、古今東西、名作から駄作まで一心不乱に濫読し一丁前に書評を書き評価までしちゃっているブログです

「シンセミア」阿部和重著・・・★★

20世紀最後の夏、神の町で何が起きたのか? 自殺、事故死、行方不明と事件が相次ぎ、自然災害が住民を追い詰める。やがて訪れる審判の時とは?

 

 

上下巻合わせて900ページの長編です。まず巻頭の登場人物を見てびびった。なんと総勢60人!!

 

こりゃ大変だぞ、と思いながら読み始めた。

舞台は著者の出身地山形県東根市神町。そこで不可解な事件が連続して起こる。。。

あらすじ自体は面白くていいのだが、あまりにいろんな話を詰め込み過ぎで登場人物の多さと相まって、読んでいくうちに何が何だか分からなくなっていく。

性的描写も盗撮、ロリコン、サディズム、スカトロなど過激な内容が多くちょっとどうかと思う。

作中に著者自身まで登場させ、本書全体が独り善がり的である。

それにしても自分の出身地を舞台にして、こんな本書いちゃって大丈夫なんでしょうか?

町民の皆さん怒ってませんかね。

「わが町が生んだ作家です」とか言って子どもなんかに読ませたら大変でしょ。

”パンの田宮”みたいに村八分にされてませんか?阿部さん。

 

 

シンセミア〈1〉 (朝日文庫)/阿部 和重
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