「バレンタイン」柴田元幸著・・・★★★
路地へ入っていくと、小学生の男の子が目の前を歩いているのが見えて、参ったな、と君は思う。参ったな、あれは僕じゃないか、と君は思う…。ふっと開く異次元の扉。日本の小説にはちょいと例がなさそうな短篇集。
著者はアメリカ現代作家の翻訳家として知られている。
先に読んだポール・オースターの作品も手がけている。
本書はどの作品も著者の体験した、エッセイや私小説に幻想や妄想が入り混じった様な、ちょっと不思議なストーリー。
良く書けていて手軽に読めて良いのだが、その分薄味のような感じ。
やはり餅は餅屋であろうか。
- 短篇集 バレンタイン/柴田 元幸
- ¥1,050
- Amazon.co.jp