117冊目 村上春樹全作品1979~1989 1/村上春樹 | ヘタな読書も数撃ちゃ当る

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ある日突然ブンガクに目覚めた無学なオッサンが、古今東西、名作から駄作まで一心不乱に濫読し一丁前に書評を書き評価までしちゃっているブログです

「村上春樹全作品1979~1989 1」村上春樹著・・・★★★★

<風の歌を聴け>

1970年の夏、海辺の街に帰省した<僕>は、友人の<鼠>とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。2人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、<僕>の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えた出色のデビュー作。群像新人賞受賞。

<1973年のピンボール>

僕たちの終章はピンボールで始まった
雨の匂い、古いスタン・ゲッツ、そしてピンボール……。青春の彷徨は、いま、終わりの時を迎える
さようなら、3(スリー)フリッパーのスペースシップ。さようなら、ジェイズ・バー。双子の姉妹との<僕>の日々。女の温もりに沈む<鼠>の渇き。やがて来る1つの季節の終りデビュー作『風の歌を聴け』で爽やかに80年代の文学を拓いた旗手が、ほろ苦い青春を描く3部作のうち、大いなる予感に満ちた第2弾。

 

 

先日あるサイトで「村上春樹はどこが面白いのか?」という質問をみて、はて?と思った。

 

村上ファンだと自称しながらもこの質問にうまく答える事ができそうにない。

村上作品を読んでいると心の奥にある何か”ぼんやりとした青い球体”に触られる様な感じを持つ。だからそれがどう良いのかと言われると具体的に言葉にする事が難しい。

文体が素晴らしいとか、情感溢れる描写とか、繊細なプロットとか、そういう評論では表す事が出来ない”何か”なのである。これは単純に私のボキャブラリーの無さかもしれない。

 

 

本書はデビュー~10年間の全集であり上記の2作品が収められている。

 

すでに”村上ワールド”が出来上がっている。特に後者は秀作だと思う。

これから全集を読みながら”村上春樹の魅力”について考えようと思う。

 

 

 

 

村上春樹全作品 1979~1989〈1〉 風の歌を聴け;1973年のピンボール/村上 春樹
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