「ロング・グッドバイ」レイモンド・チャンドラー著 村上春樹訳・・・★★★☆
私立探偵フィリップ・マーロウは、億万長者の娘シルヴィアの夫テリー・レノックスと知り合う。あり余る富に囲まれていながら、男はどこか暗い蔭を宿していた。何度か会って杯を重ねるうち、互いに友情を覚えはじめた二人。しかし、やがてレノックスは妻殺しの容疑をかけられ自殺を遂げてしまう。が、その裏には哀しくも奥深い真相が隠されていた……大都会の孤独と死、愛と友情を謳いあげた永遠の名作が、村上春樹の翻訳により鮮やかに甦る。
言わずと知れたハードボイルドの古典的名作である。
松田優作に憧れ大藪春彦を片っ端から読み漁っていた私の高校生時代、チャンドラーやハメットなどの名前はもちろん知ってはいたが読んだことは無かった。
私の人生にハードボイルド的生き方が似合わないと思いそれ以降読む本も変わっていきハードボイルドとは疎遠になってしまった。
しかし、昨年村上春樹により新訳されこの本が本屋に山積みされているのを見て期待感を持って今回読んでみた。
ストーリーはオーソドックスなものだが文体が思ったよりも冗長的に感じた。
訳者のあとがきでそういう冗長的な描写がチャンドラーの魅力だと書かれているが、私の読み方は先に先に急いてしまう読み方なのでどうも相性が合わない。
確かに何度も再読するにはそういう文体の方が奥が深いのだろう。
もしこれがチャンドラーでなければ星3つであろうが古典的名作という事を踏まえ星4つにしときました。
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