目に見えない一つの氣体、
ぜんぜん感覚できないけれども、
とにかく現在の自分を生かしてくれている
この「氣」こそが自分なんだ。
これが信念化されちまうと、
生きる力が強くなるんだよ。
(中村天風「心が強くなる言葉」より)
本当の「自分」の正体とは、
自分の肉体ではなく、自分の心でもなく、
自分を生かしてくれている「氣」が自分自身だと、
教えておられます。
そして、この身体を自分だと思ってはいけない、
この身体は、本当の自分(氣)が着ている「生命の着物」なんだ、
そのように理解しなさい、とも言っておられます。
どうしても、着物が(身体)が自分自身だと勘違いしやすいですね。
細胞でできた生命の着物(身体)は、時々、病気という、ほころびが出てくることがあります。
ほころびが出てきた着物を治すためには、まず本当の自分(氣)がしっかりしないと、
治せるものもなおせません。
そして、自分(氣)と生命の着物(身体)の間にある「心」を使って、
生命の着物に出てきたほころびを、少しづつ治していけばよいのです。
しかし、この「心」がやっかいなもので、着物の素材である細胞たちにとって、
薬にも毒にもなってしまいます。
細胞にとって「感謝」は薬に、「怒りや怖れ」は毒になります。
これが何故だか私にはわかりませんが、古来から多くの人による経験則です。
なので、本当の自分(氣)を大切にして、天地自然の氣を感じ、交流させるように心がけ、
そして自分を包んでくれている細胞たちには、いつも感謝の薬をあげるようにすれば、
健康で幸せな人生を送ることができる、ということではないでしょうか。