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https://www.bbc.com/news/world-asia-67945643
台湾の選挙：若い有権者が心配しているのは戦争ではなく、仕事だ
2024 年 1 月 12 日 00h GMT
テッサ・ウォン
BBC ニュース、台北
子威（Ziwei）は、台北の小さな靴箱のアパートで一人で数か月間身を寄せ合って過ごしたときのことを今でも覚えている。
10平方メートルのスタジオには窓がなく、天井近くに小さな通気口があるだけだった。 シャワーの排水溝にビニール袋を詰めた後も、ずっと下水の臭いがしていた。 そして壁はまさに奇妙なオレンジ色で塗られていた。
「窓がなかったので、とても悲しかった」と32歳の男性は振り返る。 「私は毎晩遅くまで外に出て、寝るためだけに帰ってきた。」
しかし、ボーイフレンドと別れて家を出た後、2019年に彼女に余裕があったのはそれがすべてだった。 彼女は公務員であり、良い仕事だと考えられていたが、当時の月給は 4 万台湾ドル (1,285 ドル、1,011ポンド) で、全国平均を大きく下回っていた。
土曜日に総統と議会を選ぶ際、子威と40歳未満の台湾有権者600万人は、低賃金と住宅が気になるだろう。
毎回の選挙と同様に、台湾に対する中国の主張と、台湾が中国政府の脅威にどう対応すべきかという問題が大きく迫っている。 しかし今回、有権者は経済をより懸念している。
コモンウェルス・マガジンが台湾人1万5000人を対象に行った最近の調査では、次期大統領の最優先事項は国家安全保障や両岸関係よりも経済発展であると大半が回答している。 これは、20 歳から 39 歳までの回答者にとって特に重要でした。
8年間政権を握ってきた民進党（DPP）は、人々、特に若い台湾人の生活を適切に改善できていないとして非難を浴びている。
住宅価格と賃貸料の高騰、収入の停滞、若者の大幅な失業率、年間GDP成長率が2％前後で推移していることは、多くの人を不安にさせている。 中国文化大学の労働専門家李千航（Lee Chien-hung）がBBCに提供した分析結果によると、低賃金労働者の3分の1以上は30歳未満だという。
これは、台湾の貧しい地域の若者が家賃の上昇に苦しみながら首都でより良い仕事を求める「北堡（beipiao）」などの社会現象を引き起こした。 また、まともな賃金を稼ぐために複数の仕事を掛け持ちする若い労働者である「謝崗（xiegang）」や、貯蓄をせずに給料に見合った生活を送る「越光子（yueguangzu）」もいる。
子威の友人である凱梨（Kaili）は、南部の都市嘉義出身の「北堡」で、生涯を台北で賃貸生活をすることを諦めた。
ドキュメンタリー映画の仕事をしている37歳の彼女は、マイホームの購入に関しては「希望を捨てた」と語った。
「なぜ買わなければならない理由が見当たらない。私の給料はかなり低い。今はもちろん、10年後も住宅に頭金を入れる余裕はないと思う。」
「最近では、台北に家を買う余裕があるなら、15年間は飲食禁止だということわざがある」と台湾の若手政治評論家でオンライン雑誌『ニュー・ブルーム』編集者の丘琦欣（Brian Hioe）は語る。
「台湾が直面している長年の経済問題に対処できていない民進党に対する怒りがある。」
同氏は、この感情は、党をエスタブリッシュメントとみなし、現在の民進党統治以前の国民党（KMT）政府の記憶がほとんどないZ世代の有権者の間で特に顕著であると指摘した。
また、民進党はこれまで中国から台湾を守るというキャンペーンで票を獲得してきたが、この戦略は一部の若い有権者の忍耐力を弱めている。 彼らは「海峡両岸問題は、政党が他の問題を犠牲にして選挙に勝つために利用しているだけだと感じている」と同氏は付け加えた。
民進党の反対派は、その不満を晴らしたいと考えている。
台湾のもう一つの主要政党である国民党は民進党を腐敗していて無能であると非難し、変革を約束している。 かつては現職が鉄の掌握でこの島を統治していたが、2000年以降は8年ごとに民進党と政権を交代している。
しかし、若い有権者、特に二大政党に幻滅した有権者の間で支持を集めているのは、柯文哲率いる新興の台湾人民党（TPP）だ。 元外科医の同氏は、現実的で率直な人物像でファンを獲得しているが、性差別的で同性愛嫌悪的とみなされる発言で批判も受けている。
寒い水曜の夜、港湾都市基隆では、ほとんどが若い家族連れやカップルで構成された群衆が、TPP集会のために水辺に集まっていた。 講演者が国民党と民進党の党色にちなんで「青と緑を打ち破る」よう促すと歓声を上げ、柯の選挙スローガンの一つ「約束を守れ」と書かれたプラカードを振った。
その中には25歳のエンジニア、ハリソン・ウー（Harrison Wu）もいた。 彼は前回の選挙で民進党に投票したが、同党に対する期待は失望に終わった。
同氏は、法外な住宅価格や低賃金から党の汚職スキャンダルに至るまで、数々の不満を語り始める前に、「蔡英文（総統）はあまりにも軟弱すぎる」と述べた。
「彼らは8年間議会を掌握していたが、何も成し遂げられなかった。今、彼らは私たちに再び民進党の過半数で投票するよう求めているが、一体何が意味があるのか？」
民進党は、若者が自分たちへの信頼を失いつつあることを認識している。 政府は、より手頃な価格の住宅を建設し、最低賃金を引き上げ、若い労働者がより良い仕事に就けるようにスキルアップに投資することを約束した。
ミレニアル世代の支持も魅力的である。 その最新のキャンペーン広告は、10年前に反中抗議活動を組織し、民進党が2016年に国民党を政権から追放する道を開いたひまわり運動世代に捧げられたものである。
この広告は、後ろ向きに進む人々のショットと国民党への言及をセットにしたメランコリックなサウンドトラックに乗せて、民進党の下で達成された台湾の進歩が権力を失えば後退する可能性があることを若者に警告している。
「ちょっと疲れている。めんどくさいから声を上げたくない」と、若い男性の声がなだめるような声で言った。「しかし、あなたが望まなかったものそのものが今戻ってきている。」
「あなたはかつて自分の信念のために立ち上がり、かつては自分の手にある投票が最も重要なことだと考えていた。台湾が私たちの台湾であり続けるために選択できるのはあなただけだ。」
はじけるバブル
歴代の台湾政府は何十年もの間、低賃金などの問題を解決する方法を議論してきたが、「どの政党が（政権を握っていても）依然として解決されていない」と労働専門家の李は述べた。
「政府は社会の問題に忠実に向き合い、空虚な口論をやめるべきだ。」
国立政治大学の政治学者、レフ・ナハマンは、今回の選挙では３党とも若い有権者を支援するために同様の提案をしているが、どちらが勝っても経済問題の解決を最優先課題としなければならないと述べた。 「もし彼らがそうしなければ、それはバブルが弾けてしまうだろう。」
しかし、ある意味ではそれはすでに起こっている。 台湾では若者がより良い将来性を求めているため、頭脳流出が起きている。
移住データによると、パンデミックの年を除けば、海外で働く台湾人の数は過去10年間で着実に増加している。 その半数近くが40歳以下である。
子威は今のところこのまま滞在するつもりだ。 彼女は新しい愛と新しい発見を見つけた。
現在、彼女は夫の文景（Wenjing）、凱梨、そしてもう一人の友人とともに、新北市のより広いアパートに住んでいる。 ありがたいことに窓があり、臭いはなく、壁は無害な白に塗られている。
ハウスメイトたちは台湾での将来に希望を持っているか？ 心配にもかかわらず、全員が「はい」と答えた。
「私の人生はより良くなると思う。そうですね、20歳の時よりも今の方が間違いなく良くなった。当時はもっと貧しかった！」凱梨は笑いながら言った。
子威と文景は、最近、新しいアパートの頭金を支払うのに十分なお金をかき集めることができたと語った。
彼らは家族を築くために自分の場所を持つことを楽しみにしている。 しかし、彼らはまた、子供を育て、家の費用を支払う余裕があるかどうかも疑問に思っている。
獣医師として働く文景は、「家族からの援助がなく、自分の収入に頼っている場合、それは非常に困難になる可能性がある」と語った。
しかし、彼らはそれを成功させる決意をしている。 「私たちは節約し、支出を削減している。私たちは同じ価値観を共有しており、共通の目標に向かって一生懸命働くつもりだ」と子威は語った。
「だから、自分の将来に関して言えば、状況は良くなるだろうと感じている。それは、素晴らしいパートナーがそばにいるからだ。」
Joyce Lee による追加レポート。
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仮訳終わり
中国人名の一部は次のサイトを使用しアルファベットを漢字に当てています。
http://www.yukihiro-uchida.sakura.ne.jp/zhongguohua/chinese.html