早過ぎた商品③ | プロト・カルチャー

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ROUAGEベストより マクロスからではない

早すぎた商品…それは

世の中にはあまりにも画期的過ぎて

売れなかった商品…


もしあと数年、発売が遅れていれば

爆発的なヒットを飛ばし

その分野ではNo.1になっていたであろうモノたち…


今回も富士通のPC FMV-TEO


http://azby.fmworld.net/usage/vfami2/065/index.html?mail=MHHL71013034532490


廃番になっているのでしょう

楽天やアマには画像すらありません

メーカーホームページに載ってるだけ


仕様はこちら


発売時期は2007~8年

OSはVista


これの特徴は

限りなくPCに近いブルーレイレコーダー


なんだか村上龍の

限りなく透明に近いブルーに近くなりましたがあせる


要はHDMI付のTV画面さえあれば

レコーダーになるという代物、特化した家電


これだけなら単なるレコーダーで

いいだろうと思うでしょう



だが、しかしビックリマーク


当時としてはかなりの高スペックを内包してまして



よく考えてください2008年というと

まだDVD全盛でブルーレイとHD-DVDの規格争いが

やっと終結した時代です


今ではHDD増設は当たり前ですが

こちらはPCですから、増設なんて当たり前


今でこそTV単体で動画が見れたり

ネットを接続してあれやこれができますが

むろんPCですから視聴は当然の仕様


今でこそ無線LAN搭載したモデルが出始めて

スマホとの連携ができたり

ホームネットワークが可能になり始めましたが


もちろんPCですし、そうゆうことを想定した使い方もOK


今でこそさくさく動作なレコーダーも

昔は動きが鈍く反応が悪く(特に東芝)


ましてやキーボード対応ができるようになったのも

つい最近のお話ですが


だってPCだもん、できた当たり前さグッド!


流石に編集機能、起動においては

レコーダーの方が使い勝手がイイのは

どうしようもない



というように近年のモデルで

やっと成熟したレコーダーの仕様を

すでに2008年の時点でやってのけた

富士通の先見の目はスゴイのです



では何故売れなかったのか?


それは時代と戦略が悪かったと推察する



色々な分岐点となるのが

地デジ化の移行なんですが


東北を除き2011年に完全移行した

国民はその前にTVを買い替えて

いわゆる地デジ特需があった


ただもう一つの選択肢として

TV一体型PCで地デジ対応する方法


XPからVistaへの買い替えを期に

1台3役をこなせる(PC,TV,REC)への需要が高まり

当時は売れに売れたんじゃないかと思います


というわけでちゃんとしたPCがいいだろうと

消費者はTV一体型を選択したのでした


また前述のメディア規格戦争で

BDが勝利した要因としては


価格が10万を切ったのが大きい

ちなみに今メーカー直販 の値段が10万~


※部品が無い為、現在購入不可能


とすれば、もしTVが揃ってて

PCもXPでイイやという人

もしくはVistaに買い替えた人ならば

そりゃ安いレコーダーに行くわな…


それに多分、当時の一体型PCのTV機能は

ものすごくエラーで出たり使い勝手が悪いので

敬遠した人もいるのではないだろうか


(かくいう私もPCのTV機能の酷さにうんざりしてる…)



そして富士通の最大に失策は

その戦略の不味さ


なぜ、これをレコーダー売り場に

陳列させなかったのだろう?


家電屋で実機は見た事はなく

ましてやレコーダー売り場では全く気配なし


これPC売り場に置いたところで売れるだろうか、否

売れるわけがない



もし、これがレコーダー売り場にあったなら

PCを使用しているユーザーは

「HDDの増設できるじゃん」と購入に傾いた算段が高い


売り場スタッフもそうゆう選択肢もあると

お客に勧めたかもしれない


ネットDeダビングなど細かく使いたい

レコーダーのヘビーユーザーなら

むしろこちらに乗り換えたかもしれない


ソニー、パナ、東芝、シャープに並ぶ

5大勢力の一角となる未来があったかも


販売方法をうまくやれば

ヒットに至ったかもしれない

非常に残念なレコーダーだったのだ





つまり今のレコーダーが

PCに近づいたという結論になるのね(笑)