小田和正さんは『おいしい』ところをつく
小田さんの印象・武器として
大半の人はあの透き通るような高音が
持ち味だと思うでしょうが
その声を生かすメロディーがなければ
ただのソプラノです
あの声とあの切なく優しいメロディーラインがあって
初めて素晴らしい歌の”2/3”が完成します
小田さんの作るメロは独特で
松たか子さんに提供した曲も(本人が)アレンジをしなくても
これは小田さんの曲だというのがわかる
大学のコーラス部にも楽曲を提供したこともあり
それも小田テイストに溢れています
クリスマスの約束で、いろんな名曲をカバーしてますが
やはり小田さんの曲が一番しっくりくるなと思いました
さて、残る”1/3”について…
それは歌詞かと
小田さんの詩というのは
特に奇をてらった表現ではなく
どこにでもある、ありふれた言葉です
でも、その飾らない繊細で優しいストレートな歌詞こそ
あの声、あの柔らかいメロディーの良さを最大限に引き出す
武器ではないかと思います
小田さんは以前雑誌のインタビューで
こう述べていました
『歌詞でメロディーは救えるけど、メロディーで歌詞は救えない』
これは今でも曲を作る時に
真っ先に思い浮かぶ訓戒です
そして、曲作りで1,2番目に躓く難題でもあります
このメロディーに染み入る歌詞が揃って
この素晴らしいアルバムとLIVEが成立するのだと確信します
つづく