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茶室から眺める夜毎の月が極上である

 もうすぐ満月を迎える。長良川のほとりから眺める「岐阜城にかかる満月」の静謐な光線は、対峙する一人ひとりの心を包み込むような神秘性を感じる。

 1969年7月20日、月面に立つアポロ11号の宇宙飛行士バズ・オルドリンの横に立てられた星条旗に影がない。

 先月23日(日)テレビで「そこまで言って委員会NP『特別企画!お理系さんが地球を救う!?』」という番組を見ていた。内容は地球規模の問題を最先端の科学技術によって解決しようと取り組んでいる研究者たちの話を聞くものだった。AI人工知能や量子コンピュータなどの話題を順次取り上げていたが、火星移住など宇宙開発の話題の冒頭に、わずか数秒だが、アポロ11号の月着陸の際に撮影された1枚の写真が流された。
 月面に立つ月着陸船と宇宙飛行士バズ・オルドリンとの間にアメリカ合衆国星条旗が立っているものだっが、瞬間、その写真に間違い探しの絵のような違和感を感じたので、たまたま録っておいた録画をよく見ると、着陸船と宇宙飛行士の影は左から右に長く伸びているのに、月面に立てられた星条旗の旗や旗竿の影がない。
 ネットに「月面に立てた星条旗に敬礼するオルドリン」とキャプションが付けられたテレビ番組と同じ写真があったので、改めて見直したが、やはりあるべき所に影がない。同時に、この写真は様々なメディアでよく使われている写真であることを知った。
 ネット上で、月着陸を取り巻く主な陰謀論とその反論を読んだが、どれもレベルの高くないものであった。私の素朴な疑問はNASAの著名な写真に写っている星条旗に太陽光の影が(別の場面の写真には影があるが)ないこと。
 NASAは2012年7月27日に提供した月探査機LROカメラで撮影した映像により、アポロ11号(15号もという記事もある)の星条旗以外すべての場所で、星条旗が立っていることを確認したとのこと。11号の星条旗が見つからないのは、着陸船が月から離陸した際、エンジンの噴射で吹き飛ばされたとオルドリンが報告していたことが正しかった旨を語っているが、それならば吹き飛ばされたという3×5フィート(約1×1.5m)の旗は立っていた位置からそれほど離れていない場所に倒れた状態で存在しているはず。解像度50センチという非常に高性能のカメラなら、他の月面の星条旗と同じように見えるだろう。それもないということは・・・。
 こんなことを調べているうちに、大河ドラマ「麒麟が来る」で見た『月に上る者』の回の1シーンを思い出した。    
 月見の夜、坂東玉三郎演じる正親町天皇が、月の宮殿にある不老不死の桂の花を取りに行くために月に上ったが、神の怒りをかって月に閉じ込められた桂男の話を引き合いに出し、『力のある者はみな月に上りたがる。しかし下界に戻って来た者はいなかった』と明智光秀に話し、信長は大丈夫かと尋ねるシーンである。

 8月23日、インドは氷のクレーターと資源鉱物からなると予想される月の南極に宇宙船を着陸させた。まだ相当先のことらしいが、月の天然資源の開発競争が始まったと言う声もある。不老不死の花をひとりじめして、月に閉じ込められた桂男の話は神話ではなく、力のある者(国)への戒めであろう。


 月は眺める人の心に住むと昔の人は言った。岐阜城にかかる満月は最高だが、茶室からお薄をいただきながら眺める夜毎の月も極上である。
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