5月14日(火)
白内障の術後の視力は3か月ぐらいで安定するので、メガネを作るならそれくらい経ってから、という情報に従って、何かと不自由なまま生活している。
頼るのは拡大鏡、パソコンを見るのも、新聞や本を読むのはなおさら、拡大鏡がなくては話にならない。
4月の下旬当たりだったか、「プロジェクト・ヘイル・メアリー」 という超話題作の 上巻を詠み終えた感想のようなものを書いた。
それから、ちょっと面白かったし、以後の物語が気になったし、拡大鏡を頼りに下巻を詠み始めた。 そして昨日読み終えた。(拡大鏡頼りはなかなか読み進めない)
最初に書いたけど、もともと私にはミスマッチの小説である。
ただ、ミスマッチの小説だって、ミスマッチだからこそ読む値打ちはあるともいえる。
「地球の危機を回避するために、はるか宇宙の彼方へ一人向かう(最初は仲間がいたようだ)
そして同じミッションを抱えた異星人ロッキーと出会う。協力し合ってふたつの星の危機を救うべく知恵と技術を出し合い、強い友情で支え合う。 下巻はこのロッキーとの物語が主流だ。
この異星人が有能で、素晴らしいエンジニアで、性格が良い。
この辺りの展開が、科学をさっぱり理解できてない私にも、SFであることを忘れさせる。
物語を読ませる元だったような。
物語の冒頭は、宇宙船の中で主人公が昏睡から目覚めるところで始まるが、下巻で、なぜその状態になったのか、地球出発の悲話があって、そこに至る様々な過去のパートが明かされて、ようやく理解した。 宇宙開拓のミッションは命と引き換えのものなのだ。
宇宙の中で、いったんロッキーと別れ、再会を果たす。 暖かい物語がある。
人間が太陽を潰してゆくアストロファージに勝利した、という所で物語は終わる。
主人公グレース博士が地球に帰るのかと思ったけど、その可能性を少し匂わせて終わった。
私の知識は、この小説の書かれていることの10%も理解できてない。
これって全部SFなのか、地球や他の星の現実の問題と何か関係があるのか、知識のない私には分からなかった。 でも、すごい設定をし、発展させた科学物語だった。