五山の送り火の次の日は修学院離宮に行ってきました。

最近予約しなくても空いていれば見学できるようになったらしいですが、私たちは予約していきました☆

 

早朝、多分一番のツアーでした。

身分証を見せて中に入れてもらうと、

待合所で紹介ビデオを見ながら待って、それから宮内庁の人にくっついて見学します。見学ツアーの最後尾には皇宮警察がピッタリ見張っています。(御所は制服らしいですが、桂離宮・修学院離宮は私服でくっついてくる。)

 

修学院離宮は、明暦~万治年間に後水尾上皇が造営した山荘です。

娘の得度していた寺の土地を気に入った後水尾天皇がその寺をほかに移してここに上と下の御茶屋を建てて作ったんですと。

 

その下離宮 寿月観から見学が始まります。



昨日の大雨で葉っぱが濡れて、若干湿った雰囲気。
でも、緑の葉っぱの上に水滴があると、シトシト雨も素敵ね。


池の横を通って・・・。

 

 

皆でゾロゾロ~っと。

 


 

へんな形の灯篭。

英語のEみたい。いや、Cか?

 

岩です。


 

岩とC灯篭です。





めったに入れない感があったのでやたらと写真撮っちゃいました。

 

ちっこい灯篭です。




緑が美しかったです。なによりこのツアー20人くらい?以外の人間が居ないこと。
それが一番でしたね~。

 

 

寿月観の建物です。


創建当時のものではないものの、文政年間の再建建物ということ。

扁額は後水尾上皇の宸筆。


奥の戸袋・地袋の絵の作者は原在中。
見にくいですが上は鶴。下は蘭の絵です。

 

手前の襖四枚は岸駒の虎渓三笑図です。

 

夕顔の描かれた杉戸は光格上皇(孝明天皇のおじいさん)がお気に入りだったという・・・。

作者は不明。

 

泊まる施設が無いので、御所から朝早くに発って一日ここで過ごして、夜には帰られたのだろうと宮内庁の方が言っていました。

後水尾上皇は花菱が好きだったみたいで欄間にも花菱模様があります。

 

下離宮を離れて、緑と、少し晴れてきた空が綺麗な道を行きます。
 

 

昔は畦道だった道ですが、明治以降に馬車の通る道として整備したそうです。

両脇に松の生えたまっすぐな道は、スッキリしていて気持ちが良いものでした。





景観保持のため、昭和39年に上・下・中の離宮の間にある8万㎡の水田畑地を買い取って皇室用財産(国有財産)として付属農地としているそうです。



 

山際と相まってとても爽やかで美しいですね♪おねがい






遥か遠くに市街地が見えます。






松の植わった道を行き、中離宮へ。

 

中離宮には楽只軒と客殿があります。


 



客殿
後水尾上皇の皇后東福門院(徳川秀忠の娘)が亡くなったあとの女院御所を移築したもの。

ここの「霞棚」は桂離宮の「桂棚」、醍醐寺三宝院の「醍醐棚」とともに天下の三棚と言われる名棚。

 

明治18年までは林丘寺門跡となっていたが、境内の半分を客殿・楽只軒ともに返還してもらって現在に至るということ。

なので、崖の上には林丘寺につづく階段と門がすぐそこにあります。

 

楽只軒は客殿とつながって少し下に位置しています。

 

楽只軒。

 

寛文8年頃の建物と見られていてかなり古いもの。



扉を出て、上離宮に向かいます。

 

秋来ても絶対綺麗ですね。
予約が取れれば、他の観光客が紛れ込む事もなく綺麗な紅葉が撮れそうです♪


再び、まっすぐな松並木の並ぶ道(御馬車道)を行きます。

 

横では農家の皆さんが農作業中。

国有地を有料で貸出して農業してもらっているのだそうで。

ここでとれたコメや野菜は普通に一般に流通しているのだそうです。



上離宮の前までやってきました。


振り返ると、今まで来た道が緩やかに坂道になっていた事がわかります。

 

ほぼこの傾斜↑分だけ、大刈込みという堤で川の水をせき止めて作ったのが浴龍池↓です。


大刈込みの写真がうまく撮れず、わかりづらいのですが、これが人口の池とは、ダイナミック~な造園です。

 

この池を望む位置にあるのが隣雲亭。

奥の方にある板間は洗詩台と言われています。後水尾上皇が鹿苑寺の鳳林承章(ほうりんじょうしょう)に命じて、修学院離宮十境を選ばせたうちの現存する七境のうちの一つです。


宮内庁の人が、どうぞ縁側に座ってお休みください~っと言うのでみんな、文政年間再建の建物にゾロゾロ腰掛けてお茶飲んだりしてましたw
 

休憩を終え坂を下ると、滝が見えてきました。

 

この滝の上流で、庭園⇒浴龍池に流れ込む水と付属農地に流れる水を分けているらしく、水が足りないときは農地を優先させ、この滝の流れは止めてしまうのだそう。



滝に水があって良かったw

浴龍池の近くまで降りてきました。

 

 

正面に見えるのが万松塢。これも七境のうちの一つです。

泳ぐ龍の形になぞらえたのだとか。

 

 

池にかかっているのは千歳橋です。

Wikiによれば。「文政7年(1824年)の離宮改修時に、京都所司代の内藤信敦が橋台を寄進し、文政10年(1827年)に水野忠邦が屋形を寄進したもの」だそうで。

独特のいい雰囲気を醸し出しております。



しばらく進むと楓橋が見えてきます。
その名の通り楓に囲まれています。


島の中にあるのは窮邃亭です。


 

扁額はまたもや(当たり前ですが)後水尾上皇の宸筆。

奥に上段の間があります。

蔀戸は全て開け放つことが出来、大パノラマで浴龍池、そしてその奥の西山の景色を楽しめる建物だとか。

修繕はされているものの、創建当時の建物とのこと。
戸を全部開け放って&中に入って景色を眺めたい♪



土橋を渡って、大刈込みの上の部分(西浜)へ向かいます。






池に木々や空が映って綺麗ですね☆



苔と木々の緑と道の砂利の白のコントラストが美しい道をしばらく進むと、


船着が見えてきます。







昔は船を浮かべて遊んだのでしょうね。

贅沢で羨ましいです~。




西浜。
真っ直ぐな道が綺麗ですニコニコ


大刈込みの外側はこんな高低差。












西浜からは窮邃亭や千歳橋を含めた全体の様子がよくわかります。

池越しに見る景色がとても綺麗です。

 




先程渡った土橋も池の向に見えますニコニコ




向こう岸に隣雲亭もウインク


前の日~朝方まで降っていた雨の粒がキラキラですひらめき電球



万松塢は龍の形と岩れていますが、どうもオオサンショウウオにしか見えない照れ


ヌメーっとした顔が池の中にうかんでる感じ?



修学院離宮のツアーももうすぐ終わりです。


浴龍池ともお別れ。


案内の口調が機械みたいで、最初はとっつきにくかった宮内庁の人も質問したら普通に答えてくれました(笑)
意外といい奴だった。


休憩所にたどり着いて修学院ツアーが終わりましたニコニコ
ずーと我々を見張っていた皇宮警察さんもお仕事一段落です照れ



なかなか行く機会がなく…というか予約が面倒でしたが、今回行けて良かったです♪
緑と池に映った空の青がとても綺麗でした♪