今回はイタリア版セリカカタログを検証。
イタリア語なので16バルブの読み方は16バルボーレ?でしょうか?
紙面にハッキリ明記されていませんが、手書きで1986と書かれていたのでおそらく86年発行のものなんだと思います。前期型のアルミホイール装着車ですので信憑性はあります。
また日本ではGTSというグレードはありませんが、おそらくGT-R相当でしょう。でも日本でドアからリヤフェンダーにかけて貼られる「ツインカム16バルブ」ステッカーは付かないようです。
左ハンドル
スピードメーターは240Km/hまで表示されてます。右上の仕様部分にも最高速については200Km/h以上となっています。
気になったのは最高出力(馬力?)の部分。110CVと書いてあります。世界の馬力表示について知らなかったのでネットで調べてみると分かりやすく解説してくださるページがありました。以下引用。
CVは馬と蒸気の頭文字だったとは!
そして1CV=0.98632PSという事は、
110CV=108.4952PS。
なんだかやけに数値が少ないな…。
おや?日本の3S-GEエンジンカタログ数値(グロス160PS)と全然違う!
カタログに小さな文字でグロスとネットの違いについて記載があります。これによるとネット値だと、グロス値より約15%低くなるとのこと。
160x0.85=136(PS)
136PSと108PSでは全然別モノのエンジンに感じます。本当に3S-GEなのだろうか?
気を取り直してイタリアの4x4TURBOを確認。
やはりこちらでもGT-FOURとは呼ばないようです。
写真や記載されている内容は、アメリカ版とほぼ同じようです。
イラストのセリカはトランクが描かれているので実はハッチバックではなくクーペです。イタリアでクーペは販売されたのでしょうか?
仕様のページ
今度はちゃんと3S-GTEと記載されています。
しかし最高出力は150CV。PSに換算すると、約148PS。
日本のカタログでは当時のGT-FOURに搭載された3S-GTEはネット185PSだったはずですが…。
もしグロス値なら185PSよりもっと大きな数字になるはずですし。
イタリアではなぜこんなに低く書かれているのでしょうか?
気になったので、ほぼ同じ写真が使われていたアメリカ版カタログも確認。
アメリカでは最高出力の単位はHP表示。
ALL TracTurboは190HP(SAENET)
これをPSに換算すると
190x1.01387=約193PS
これだと日本の185PSよりも上回っていることになります。
輸出国によってエンジン出力を変更していたという可能性があるのかどうか?
それにしても日本のカタログでは3S-GTEだけがネット値で、その他がグロス値だったとは!どうして統一しなかったのかな?
もうなにがなんだか謎だらけだし…とても分かりづらいです。