第225話

こんにちは
菊水千鳳です

オオクニヌシの最初の妻であり、絶世の美女で、八十神からも求婚されたのに、神話ではひっそりと姿を消していったヤガミヒメ(八上姫、又は八上比売)さん。

出雲でお会いすることができて、前回の日記では 当時の状況など、いろいろと語っていただけました。

しかし、まだ謎めいた部分が気になったので、御本人に直接質問してみることにしました。



    台風が来ていた7月の満月の夜のことです。
ヤガミヒメさんを直接、俺の部屋にお呼びしました。

部屋に現れると開口一番、ヤガミヒメさんが言いました。
【素晴らしい!   神との交信を成されようとされている 信心深さとい (囚われの身に陥った神々や衆生を)救おうとされるお人柄がとてもよく表れておる

違った判断からくる誤解 そうした事柄を注意しながら紐解いてく事がお主の与えられたもう役割と言えるやもしれん

すなわち お主に与えられし使命によりて この方(オオクニヌシ)への申しとしよう】



ここで いきなり質問してみました。


〈 質問1 〉
出雲へ参られたときはオオクニヌシと一緒でしたか?

《 回答 》
【どうにか因幡のお家(おいえ)にて合流することが出来た(= 合流して、共に出雲へ)】



〈 質問2 〉
スセリビメにいじめられましたか?

《 回答 》
【私に会った途端にもう一人の妻がいたことを知り 思い当たる限りの扱いを受けた 気の粗い正妻じゃった
暫く様子を伺っていたものの 良くない事に発展することに頭を悩ませ 遂にはそこを後にした形をとった次第であるよ 身を引くことを選んだ】



〈 質問3 〉
オオクニヌシとの間の赤子はいつ産まれたのですか?

《 回答 》
【故郷に帰る途中 ぞうり(?)を敷いて小さな小屋で産まれた】



〈 質問4 〉
赤子を木の間に置いて故郷へと帰ってしまったのですか?

《 回答 》
【とんでもないことよ 
私が産んだ子は近くに預けたのだ 
可愛い息子の暖かな手の温もりをハッキリと覚えている

故郷から振り向いてもそう遠くではない地に我が子を隠したのだ 
聞いて知られてしまったならば また不自由な思いをさせてしまうかもしれぬ と思い そうした方が良いと思ったのだ (この揺れる気持ち)分かってくれるか?
読み取ってもらえたら嬉しいぞ

木に(我が子を)かけたのは、あれをすることによって産まれた子の成長を願ったものだ】



〈 質問5 〉
もし育てたとしたら?どこで?どうやって育てましたか?

《 回答 》
【私の姉姫が何度も我が子の子守りを見に行くことを引き受けてくれたのじゃ 感謝しておる
私の息子が成長するまでは隠そうとした
我が子を思う気持ちは何よりも変えがたい。
小屋に隠れて育った 
無事に大人になった
大人になる日まで大切に育てた
厳格に育てたつもりである

(大人になり)心置きなく世に(我が子を)見せつけた 
それなりに世が知ることとなった
よそに言うことがあるなら 片親だと言うことを知らせた
(村の衆)1000人が私の子を見つめておったぞ
オオクニヌシの子たらんと

世に出でても大事な我が子
それを捨て去るなどもっての他
嫁いだ先では育てられんかっただけのこと】


そして更に、
【いつの日か この時が来るのを待っておった やがて(真実が)伝わる日が来ることを
この願い 無事 叶ったようだ】



〈 質問6 〉
あなたが得意とする願い成就は何ですか?

《 回答 》
【願望成就は一言では申し得ぬ
私の願い 沢山の(小さな)命 思いやる心 心身若々しく 健やかな日々を過ごされること

大切なのは 希望がある明日に向かうことよ じゃろ?
よく遊び よく笑い よく食べ よく寝ることを大切なこととして申しておく

過去に囚われすぎぬこと 元より今じゃ

源泉から来る美味しい水を飲んだり 気持ちのよい自然に触れることも大事 
普段の生活を心がけなされや】



〈 質問7 〉
あなたは美貌な神と聞きましたし、実際にお美しいのですが 美貌の願望成就についてはどうですか?

《 回答 》
【よし! これからはそうした願望にも力を注いでいくことにしよう 
元より 今の私の伝え申したことを心がけなされ
受け継いでいくがええ


お主に真の感謝を申し上げる 良き計らい   
申し分無い
どうかこれからも まだ見ぬ神々が(お主等が機会を設けて)おいでになることを待っておるからな
これ 大事じゃぞ

ではまたの機会に これにて失礼する】


こうして、神社へと戻られました。



ヤガミヒメさんとの質疑応答、上手く出来ました。

人々の願いを聞き叶え、繁栄を司る潜在力を兼ね備えていながら、歴史の片隅に追いやられたかのような寂しげのあるヤガミヒメさん。

先ずはこの日記を通してのアピール開始となります。
1柱の女神にスポットライトが当たる瞬間です。

これからはヤガミヒメさんが堂々と心穏やかに生き続けますように。 




以上 
ヤガミヒメさん日記でした。



次回も、出雲参拝体験日記の続きの予定でしたが、その前に 京都に祀られている崇徳天皇様を少しばかりご紹介した後、再び出雲参拝体験日記を書いていく予定です。ご了承くださいませ。

尚、過去の不思議体験日記(第1話~第222話)は 
http://ameblo.jp/a-riman666/
 に掲載しています。