河内音頭 河内家菊水丸




S57年7月3日、道頓堀角座で開催された『特別興行 河内音頭大会』。19歳の私は、すでに吉本興業へ所属していたので、本来なれば松竹芸能の舞台へは上がれませんが、トリの父・河内家菊水の太鼓と云う事で、特別の許可を頂いての出演でした。当時は二社協定のようなものが有り、まことに稀なケースでございましょう。演目は「赤城しぐれ」。声が聴き取りにくいのは、あまりにもマイクから離れ過ぎで、ミキサーさんいわくボリュームを上げようとすると、ハウリングが起こるのでどうしょうもなかったとのこと。他の演者はマイクに近付き過ぎだ…との父の思想なので仕方無し。三味線は、浪曲名人 伊丹秀子、河内音頭 鉄砲光三郎の合三味だった小野忠雄先生。涙が出そうになるくらい懐かしい旋律。私は心から尊敬しています。




(写真)舞台を撮影した画像は存在せず。同じ月に受けた集英社刊『ヤングセンス』の取材でのスナップ。