今日お客様に「おつな演出だねえ」と前菜をほめられました。「乙」といえば、「おつ」「おつな人」などという言葉もあります。ともに「しゃれた」とか「趣がある」とか「粋な」という意味で、この言葉がプラス思考で使われていることは皆さんご存知の通りです。しかし、昔は逆にマイナスイメージで使われていたというのです。それは邦楽において「甲」の音に対して「」の音が一段しか違わないのに、異なる変な調子であったからだそうですが、現在においても口語で「全然ダメ」の「全然」が「全然OK」で使えてしまうように、時代の社会変化とともに言葉の使い方や意味が転換してしてしまうことは自然な流れかもしれません。さて、100年後の「乙」の行方が気になるところです。
 
*前菜上の八つ手とアマガエル(古典折り紙)です。