お伊勢さん巡礼☆神社紀行①第1日前編:外宮宮域 | 神様が呼ぶ方へ☆きくれいの神社紀行

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こんにちは、紀行作家の保志喜久鈴(ほしきくれい)です。居住地の京都を中心に日本全国の神社や神様を勉強しながら参拝記録を
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お伊勢さん巡礼☆神社紀行①
第1日前編:外宮宮域

 

平成31年3月8日(金)13時過ぎ。

 

1年3か月ぶりの伊勢神宮・外宮
鳥居を通り抜けゾクゾクしてきます。

 

前回は家族と一緒のお詣りでしたが
その際近鉄の売店で見つけたのが、

 

『お伊勢さん 125社めぐり』

 

というガイドブック。

 


“神宮”を構成するのは
内宮・外宮だけではなくて
別宮・摂社・末社・所管社と
格付は様々ながら全部で125社。

 

しかも神宮周辺ばかりでなく
西に遠く30㌔程離れた瀧原宮
隣国の志摩にも伊雑(いざわ)宮などがあって
かなり広範囲にわたると知りました。

 

20年に一度の式年遷宮では本宮に前後して
摂社群も全て遷宮又は修繕するのだとか。

 

ガイドブックにはその摂社群を歩いて巡る
全12コースが紹介されているのです。

 

こんな“呼ばれ方”もあるものか?
と実現の機会を窺っていたのでした。

 

今春の18きっぷの時期を第1回として
以降何回かに分けて巡礼するのですが
歩行距離が最長で15キロの回も。

 

ついて行く!という家族の声は
もちろん上がりませんでした。

 


清浄な空気を感じながら
まず豊受大神宮に向かいます。

 

次回遷宮するの古殿地を通して
玉垣越しに社殿の屋根が見えています。
大きな垂木にお伊勢さんを実感します。

 

まずは御祭神豊受(とようけ)大御神
参拝の御礼と全行程の無事をお祈りします。
衣食住と産業の神様を前にして
甚だ筋違いかも知れませんが。

 

金曜日だというのに
参拝者は少なくありません。

 

押し出される程ではないのですが
落ち着いて余韻を味わう処ではなく
早々に退散します。

 


外宮第1位の別宮多賀(たか)社
豊受大御神の荒御魂をお祀りし
事を為す際にお詣りする所とか。

 

98段の石段を登リ詰めると
10人程度で律義に行列を作っています。

心に秘めた想いがお有りなのですから
自然とお行儀も良くなるのでしょうか。

 


石段を下りて別宮土宮・別宮風宮
順にお詣りするのですが、

 

ガイドブックの順番に従っていると
普段と勝手が違い感度も鈍りがちに。

 

前回は風宮のから風を
喜んで受けたモノのですが。
前回も来た!と思うとそれ以上
観察を止めてしまうのかもしれません。

 

(上:土宮 下:風宮)


谷筋を少し遡ると
所管社下御井(しものみいの)神社

 

御祭神下御井鎮守神は水の神様。
お社下の井戸は神々に供える
神聖な水を汲む所なのです。

 

後ほど遥拝する上御井の予備なので
至近距離で参拝できる様です。

 

板垣に囲われた小さなお社は
“神社”にしてはあまりに愛らしい御姿。
柏手を打つとふーっと風が吹いてきました。

 


元の参道に戻ると北参道の角に
一本の榊が植わっています。
これが所管社四至神
(みやのめぐりのかみ)。

 

訓みの通り外宮の境界を守る神で
平安時代には200か所以上あったとか。
時代が下る毎に合祀され
今ではこの一座のみ。

 

本宮の境界を守れば十分なのか。
それとも、この一座で宮域全体を
守護できるほど御神威が強烈なのか。

 

榊の木に神様が祀られているなんて
ガイドブックが無ければ知りえない事。
参道から二礼二拍手一礼していると

 

“あの人いったい何してるの?”

 

という奇異の視線を感じます。

 


北参道をしばらく行くと
神様のお食事を作る台所
忌火屋殿(いみびやでん)。

 

その奥に所管社
御酒殿神(みさかどののかみ)。
神前に供える酒の一部は
ここで醸造しているとか。

 

外宮で最も重要な所ですから
中に入ることはできません。
紙垂(しで)を吊った
ロープ越しに遥拝します。

 


朝と夕のお食事(神饌)は本宮の
御饌殿に運ばれ神々に供されます。

 

玉垣に隠れて見えないけれど
内宮から天照大御神もお食事に
お見えになるといいます。

 

天照大御神が内宮に鎮座して500年後、
丹波国から“料理長”として豊受大御神を
お呼びになったのが外宮の起源なのです。

 

それまでの間、天照大御神は
何を召し上がりになっていたのでしょう?

 

(北参道から遠く御饌殿を望む)


神馬の御厩で左に曲がると
杜の小径が奥へと続いています。

 

スタイルが異なり先を急ぎがちで
雰囲気を味わう余裕をなくしていた私。
誰も訪れない小径でようやく落ち着きます。

 

 

まもなく摂社渡会御国(わたらいみくに)神社
地元の渡会の国の守護神を祀っています。
お詣りすると歓迎の風が吹きます。

 

鳥居の向こうに板垣に囲われた社殿。
簡素な造りですが色褪せ苔むしたまま。

 


次の末社大津神社の社殿も同様で
平成25年の式年遷宮から6年目、
静かに順番待ちされているのです。

 

大津神社は元々五十鈴川河口の
港口の守護神を祀っていたもので
明治6年にこの杜に再興されたとか。

 

場違いの神様に頭を垂れるとやはり風が。
ここまで来る参拝者は少ないのでしょう。

 

 

社殿を包み込むように
楠の大木が覆い被さっています。

その隣に通行止めの紙垂のロープ。

 

この奥にあるのが所管社上御井神社
神様に供える水を汲む神聖な場所。
下御井とは異なり現役ですから
当然入ることはできないのです。

 

ロープ越しに遥拝していると
大楠の葉擦れの音に包まるのでした。

 

(つづく・残り115社)

 

 

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※伊勢神宮HP

https://www.isejingu.or.jp/index.html