母の大冒険。お友だちの皆さんが涙ぐんでくださいました。
うちの玄関から、道路まで、たったの6段、階段があります。
この階段があるせいで、母は外に出られません。
車椅子生活になる前から、背骨を圧迫骨折したり、転んで左肩を複雑骨折して入院したり、
足腰がどんどん弱くなって、階段を降りることができなくなってしまいました。
ついには、去年の暮、大腿骨を骨折して手術、入院。
歩けなくなり、車椅子生活になりました。
ですから、もう、十数か月、いや、もっとかもしれません。
外に出たことがありません。
私は、実家に帰ってから、なんとかして、母を外に出したいと、
一生懸命リハビリを手伝ってきましたが、まだまだ、自力で歩けるようにはなっていません。
そこで、
この階段を車椅子に乗ったまま降ろして、
せめて、車椅子散歩だけでもして、外の空気を吸わせ、
友人知人に会わせてあげられないだろうかと、思いました。
でも、慣れない私ひとりでは、危険が伴いますので、
誰か、一緒に降ろしてもらえないだろうかと、介助者を探しました。
幸い、週に2回、母の入浴介助をしてくれるヘルパーのオノさんに相談したところ、
介助を快諾してくださいました。
初めて車椅子に乗ったまま階段を降ろすので、私もですが、
母も不安でいっぱいでした。
でも、慣れたオノさんの介助で、
「案ずるより産むがやすし」
なんなく、階段を降ろすことが出来ました。
本日5月16日午前9時30分、いよいよ出発です。
30分という時間制限があったので、
数人の友人しか会うことが出来ませんでしたが、
皆さん、母の顔を見た途端に、ウルウル涙ぐんでくださいました。
「母は愛されていたんだ」
と、息子は嬉しい気持ちでいっぱいになりました。
途中、公園の土手に咲いた花と一緒に母の写真を撮ったのですが、
なぜか、写っておらず、とても残念でした。
次回は、自然を背景に母の写真を撮りたいと思います。
初めて、母と外を歩いてみて気づいたことは、
古いアスファルトは、凸凹していて、車椅子に大きな振動を与えるということです。
帰ってきて、「腰が痛い」と母は嘆きました。
車椅子でも楽に走行できる道路にしてもらうよう、
ことあるごとに行政に働きかけたいと思います。
腰は痛くなったけど、母は、
「楽しかった。また行きたいなあ」
と嬉しそうでした。
オノさん、今日は本当に有難うございました。
またお願いします。