回復過程記録 | Peek-a-Meow

回復過程記録

$ユーロ-エン 為猫相場展望
以下、「共同生活していた2頭の猫が、あるキッカケで急に険悪な仲になってしまってから元の関係に戻るまで」を記録として残す長文です。
ご興味のある方のみご覧くださいませ。

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そもそもの発端は、エンが膀胱炎を再発した模様で何度もトイレに駆け込んでいたことでした。
正直「あ、また始まっちゃった」と思ったのです。病院に連れていくたび「女の子は詰まっちゃうことはないから、まあ慌てなさんな」的なことを言う先生に感化されていたのかもしれない。
そのため、とりあえず前回飲み残しの薬があったので、それを飲ませようとしたのです。

しかし、久しぶりの投薬でエンが抵抗。本気で抵抗し、本気で逃げようとします。何度も薬を吐き出すエンを、何度も捕まえて薬を飲ませようとする私。(←失策その1)
それを、ビビリストユーロが間近で見ていたのです。
そしてあまりの光景に恐怖を覚えたユーロが、エンに本気で襲いかかった。慌てた私はとにかく2ニャンを引き離そうと間に手を入れる。あまりの激しさ&スピードでどうなったか分からないけど、ユーロがこれを境に私にも怯えたことを考えると、ユーロをはねのけちゃったかもしれない(´Д⊂ヽ

困ったなぁと思っていると、エンが再びトイレへ。見に行くと……血尿(´;ω;`)
この時点でユーロは、動くものすべてに威嚇音を発し、全身で恐怖を表現中。この状態でエンと引き離すのはまずいとは思ったが、背に腹は代えられない。仕方なくエンを捕獲して病院へ直行。

診断は膀胱炎。とりあえず点滴と注射で悪いものを流し出して、症状が改善すれば内服に切り替えましょうということで、エンちゃん初めての点滴。初めての点滴もおとなしく受けてくれる。なんていい子や。(ノ◇≦。)ホロリ
前回同様、看護師さんが全員出てきてカワイイとかキレイとかおとなしくてエライとか、さんざん褒めまくられるエンと、気を良くする私(笑)。

そして帰宅。
私を見てシッポをピンと立てつつも、ついついタテガミまで立てちゃうユーロ(;^ω^)
それを見て病院に行っている間に元に戻ったのかと思い、まずはユーロとエンの機嫌をとるためにオヤツをあげなくちゃ!と、エンをキャリーバッグから出してしまったのです。(←失策その2)
当然エンをチェックに行くユーロ。そして……
エンの身体から立ち上る消毒の匂いに、とうとうユーロの恐怖がMAXに達し、エンに対して本気で牙をむいたのですね。当然、本気で攻撃されたエンも恐怖で牙をむき返す。その威嚇音に、さらに本気で唸りをあげるユーロ。

その後は、お互いが視界に入るたびにシャーシャーと威嚇音を出し、タテガミを立てまくる2ニャン。
やっちまったよ、オレ……(´Д⊂ヽ
突然仲良し2ニャン組がケンカして何カ月も仲違いしたとか、そのまま仲直りできなかったとか、いろいろな事例が頭をぐるぐる駆け巡り相当ブルーになりかけました。しかし今この状況で私がオロオロして猫に気持ちが伝染したら最悪なので、普段通り振舞おうと、この時点で決意。

とにかく近くにいるとどんどんコーフンするのでエンを寝室に閉じ込めて、まずはユーロのご機嫌取り。
最初は私が近づくだけで威嚇してたのですが、そこはアビシニアン。オヤツをべったり手に塗りたくって近づくと、タテガミを立てつつも一心不乱に手を舐めまくります。素晴らしい(笑)
何度かそれを繰り返しているうちに、この人はご飯をくれる人だと思いだしたのでしょう。シッポがだんだん上がってきました。しかし、この時点ではまだシッポを立てて身体をすりよせながらもシャーしてみたり、混乱具合がうかがえます。

それでも私がいつものようにちょろちょろLDKを歩きまわっても威嚇しなくなったのを見て、ユーロとは一旦離れて、今度はエンのご機嫌取り。といってもこちらは簡単。寝室で私の膝の下に入っていただくだけです。
しばらくして旦那に寝室のドアを開けてもらうと、ユーロも寝室にやってきて、ビクビクしながらも普段寝ているネコタツ(最近寝室に置いています)にインして寝たようでした。

そのまま朝までクールダウンしてもらおうと思ったんですが、エンは点滴されておりますので夜中にトイレに行きたくなったようで、12時ころに起きだしてしまいました。
当然エンが動いた気配で飛び出してくるユーロ。
再びシャーとかウーとか威嚇合戦。
しかしエンがオティッコするまでは無理やり連れ戻しても仕方がないので、エンがトイレを済ませるのを待たなきゃなりません。幸い、同じLDKにいても無理やり追いかけて行って攻撃するわけではないようなので、何なら朝までつきあうことも覚悟しつつ、この時間で少し2ニャンの距離を詰められないか試みることにしました。

この時間に試みたことは以下の通り。
(1)わざとちょっとずつオヤツを出して、2ニャンの皿の距離をちょっとずつ縮めてみる。(オヤツを前にするとついつい威嚇することを忘れてしまうあたり、アビシニアンであります'`,、('∀`) '`,、)
(2)とにかくお互いに目が合うと威嚇しちゃうので、できる限り「物理的に」2ニャンの間に入って座り込み、目が合いそうになったら顔を目線の間に割り込ませて私と目を合わせ、にっこりほほ笑む。(別に微笑む必要はないんですが、目を細めるのはニャンコの愛情表現だと聞いているので、微笑むと無理なく目を細められるかなと。あと、微笑むことによって自分の気持ちも無理やりリラックスさせられるので)
(3)急に動いたり、大きな音を出したり、自分から直線的に近づいたりしない。
(4)触れる距離に自分から近づいてきたら、目を合わせて微笑みつつなでなで。

時には猫と目線を奪い合ってエグザイルみたいな怪しい動きにもなりました。猫が両方床に座っていると、目線を奪うためには這いつくばらねばならず、床に寝そべったまま歩く猫に合わせてずるずる這いずりまわったりもいたしました。
それが夜中の2時に繰り広げられていたかと思うと、ホラーでございます。
旦那に見られなくてよかった( ゚∀゚)アハハ

2時ころになってエンのティッコも出て、その後トイレに駆け込む様子もないので再びエンを拉致。布団まで連れて行って膝下に入っていただき、就寝いたしました。
10分ほどしてユーロもネコタツにイン、就寝。

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2日目、やっぱり家人の唐突な動きにはまだタテガミを立ててしまうユーロを見て、まずはユーロの回復を優先することにしました。
ユーロの性格を考えるに……遊んでもらいましょう。

何しろビクドキMAX状態ですから遊びましょうと言ってもなかなかノッてきませんが、幸い、そこにたまたま出していた洗濯済みの旦那のYシャツにネズミを隠したり這わせたりしたら、かなーり夢中になってくれました。Yシャツってちょっとカサカサ音がするし、生地が薄いから隠したネズミの動きも分かったりして楽しいらしいデス。
Yシャツの持ち主に「改めてクリーニングに出すので使わせて」と許可をとり、ガンガンに遊びました。(爪でちょっぴり穴が開いたことはナイショ)
んでもって、ユーロが疲れて水を飲みに行ったすきに同じネズミでエンとじゃれじゃれ。エンにもガッツリ噛んでニオイをつけていただき、再びユーロと再戦。
ユーロがノッてくる限り、これを繰り返しました。

遊びが終わった時点で、ユーロはだいぶあっけらかんとした表情をし始めてます。
逆にエンのほうが近づいてくるとまた攻撃されると思うのか、威嚇される前に威嚇しろ!!みたいな感じで威嚇しちゃいまして、それを見たユーロが威嚇し返す、という感じです。
よし、もう一息!!!

普段我が家はお昼ごはんのあと全員で寝室に行き、私が転がって本を読んだりする膝の下でエンが寝て、ネコタツでユーロが寝るというお昼寝タイムがございます。
しかし、その日ワタクシはどうしても終わらせねばならない仕事があり、それができなかったため一計を案じまして、和室のホットカーペットの上に椅子とミニテーブルを使って簡易コタツを2台並べて作り、それぞれに猫を入れたのでございます。
これは実はネコタツを買う前には頻繁にやっていたことで、人間の近くにいたい派の我が家の猫にはちょうどいい構造物なのです。ただ、これをやると和室がみすぼらしくなる&狭くなるため、最近はあまりやってませんでした。

昼過ぎにこれを作ったら、中にもぐりこんでこんこんと眠り続けるユーロ。エンは時々出てきては「ワタシもう寝飽きちゃった。ママが添い寝してくんなきゃもう寝ない」的なお嬢様っぷりを発揮しておりましたが、ユーロは息子(人間)が帰ってきても飛び出してこないぐらい、深く深く眠っております。
きっと昨日緊張で寝られなかったんだろうな~と、息子にも静かにするよう指示を出して、ゆっくり寝ていただきました。

そして夜ごはん。
いつもはエンがカウンターの上、ユーロが浴室の前で食べるのですが、昼まではエンがカウンターに飛び乗るとユーロがパニックを起こして大変なことになったので、その時2ニャンがいる位置までお皿を運んでいました。しかしこの時はごく自然にエンがカウンターの上、ユーロが私の足下で待機しているではありませんか。
努めていつも通りにご飯を作り、いつも通りにエンの前において、ユーロを伴って浴室まで行ってお皿をおろし、LDKとの間のドアを閉めます。(お互いのゴハンの取り合い防止のためいつもそうしているのです)
相手の気配にビクビクと顔を上げていた昼までの様子がウソのように、がつがつと一気食いする2ニャン。この様子を見て、ほぼ日常に戻りつつあると直感しました。
その日の夜は、ワタシは見ていないのですが息子によるとまだもう1回威嚇合戦があったようです。

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そして翌日、朝ご飯をねだって起こしに来たのはユーロでした。私にびくついていた様子がウソのように、起き上った私の足下をスラロームして歩くユーロ。ここで踏んだら最悪と、どれだけ気を使ったか(笑)
ご飯の用意をしているとエンも起きてきまして、ご対面。
しばらく見つめあって、すっとユーロが近づいていきます。エンはちょっとイヤそうな顔をしつつ一瞬鼻であいさつ。それからすっと歩きだしてまた離れていきます。

それは、いつもの2ニャンの距離なんですよね。
要するにジャイアンが「よう、の~び太~」と近づいてくると、「やあ、ジャイアン。またね」と愛想笑いしつつのび太が逃げる。
これぞ我が家のジャイアン-のび太関係!!'`,、('∀`) '`,、

念のためその日1日様子を見てましたが、威嚇合戦はありませんでした。
正確に言うと、お腹が空いたユーロがエンに飛びかかってエンにシャーと言われてましたが、「こらっ!」と怒られるとユーロはパッと離れて「ゴハン!?」と台所に仁王立ちしてました。これは普段のゴハン要求行動の一環と思われます。エンもそれほど気にする様子もなく、その後近くを通ったユーロのニオイを嗅いでましたので、たぶん、彼女的にも日常の一部だったのでしょう。

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というわけで、兄妹初めての本気の仲違は終息宣言となりました。

我が家の場合、早期に回復するいくつかの要因があったと思っています。
・元々ユーロはビビリだけれども非常に単純であっけらかんとした性格であること
・エンが割と気にしないタイプの性格であること
・何よりもそもそもある程度の距離を置いて生活している2ニャンなので、先に回復したどちらかが無防備に近づいたりしなかったこと
・食に対する執着が非常に高いこと(笑)
などが要因として挙げられますかね。

本当は最初にしばらく隔離するなどの方法がいいのかもしれませんが、我が家の場合、生まれてこの方1日たりとも別れて過ごしたことのない2ニャンを隔離することがあまりいい結果を生むとは思えなかったので、このような方法をとってみた次第です。
それぞれの猫様の関係にしたがって、柔軟にご判断くださいませ。
あと、猫と目線を奪い合ってエグザイルは、人前でやらないようにしてくださいね'`,、('∀`) '`,、

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以上、長文大変失礼いたしました。