この夏、初めて親知らずを抜いた。
久しぶりの歯医者でリクライニングの椅子に寝そべって目にタオルを掛けられると、なんとも言えないリラックス感。思えば、最近は眠るとき以外に、何も考えず目を閉じてぼーっとすることなんて あまりなかったかもなあ。意識して神経を休ませないといけないなあ。
しかし、慣れない空間で、未知のことがつぎつぎと行われるのは なかなか緊張を伴う。歯科衛生士さんに歯をきれいにしてもらっているときなど、口を開けた状態で まな板の鯉。いつも初めての場所にあちこち連れまわされたり、わたしに歯の仕上げ磨きをされている娘はこんな気持ちなのか、もっと優しくしてあげないといけないなと思ったり、緊張状態にある自分を意識するトレーニングにもなり、普段は見過ごしている視点でいろいろと気づくことが多かった。
さて、親知らずを抜くことに関しては、これまでに噂からなんとなく得た知識で、漠然とした恐怖があった。それでも、日々の歯磨きの大変さや時折起こるトラブルのことを思い、抜くことに迷いはなかった(歯科医の先生より、抜くか温存するかの選択はわたしに任されていた)。
が、これがまた ずいぶんと脅かされるわけである。
「レントゲンを見るところによると、菊地さんは根っこがものすごく長いですね〜。これは抜くとしたらかなり大変になりそうです。」
「だいたい、軽い人でピンポン球くらい、腫れる人はソフトボールくらい腫れることがあります。」
「抜いた日と翌日は安静にしてくださいね。台所に立つのも休んでください。傷の治りを良くするため、栄養のあるものを食べて、一日中、クーラーの効いた部屋で横になっていてくださいね。」
「短くて3日、長いと1週間くらい痛みます。」
などなどなどなど・・・・。ええ、そんなに!?そんなに大変なことなんだ・・・
抜歯の前の回には帰り際に「では、当日は体調を整えて来てくださいね!寝不足なんかは絶対にしないように!」
わたしの仕事は集中力を必要とする仕事なので・・・・一応 何日かオフの続く日を狙って予約を入れようかな・・・・1日寝ていてと言われても、保育園の送り迎えがあるし・・・休ませたらもっと大変だし・・・・と、いろいろ考えてドキドキしながら予約日を決めたのであった。
(つづく)
※長くなるのでここで切りますが、次回以降そんなに面白い話になる予定ではありませんので期待しないでください。笑