読み始めました〜 「情報生産者になる」
読めば読むほど、私はこれを知りたかったんだ!という思いが募ります。
そして、読んだ内容を整理するために、概要に書いておこう!と思いました。
興味のない人にとっては、あまり面白くないかもしれないので、ご注意ください。
概要
【はじめに】
学問をする人を学者・研究者と呼ぶ。
研究者には、研究と教育という二つの現場がある。
「情報生産者になる」ことを重視して、教育にたずさわってきた。
研究とは
まだ誰も解いたことのない問いを立て、証拠を集め、論理を組み立てて、答えを示し、相手を説得するプロセスのこと
情報にも生産者と消費者がある。
情報生産者になることは、楽しいし、やりがいも手応えもある。一度味わったらやみつきになる
Ⅰ情報生産の前に
1情報とは何か?
①情報とは?
情報はノイズから生まれる
ノイズ=違和感、こだわり、疑問、引っかかり・・・のこと
当たり前だと思って何の疑問も感じない環境では、ノイズは生まれない(自明性)
自分の受診の網に引っかからない場合もノイズは生まれない(認知的不協和)
自明性の領域)ノイズ発生する場所)疎遠な領域
できるだけたくさんのノイズが発生するような環境を作っておくと情報生産性が高くなる。
つまり、「自分にとって当たり前のことが、当たり前にならないような環境に身を置くこと」
その場に参加しながら観察者として自分をヨソモノ化することも可能(エスノメソドロジー:民俗方法論:見慣れた日常をヨソモノの眼で観察する方法)
②問いを立てる
問いを立てることが肝心。
適切な問いを立てられる=研究の成功は半ば約束されていると言っても過言ではない
問いを立てる=現実をどんなふうに切り取って見せるか?切り込みの鋭さと切り口の鮮やかさ
問いを立てるには、センスとスキルがいるが、場数を踏めば学ぶことができる
問いの条件
①答えの出る問い
②手に負える問い
③問いのスケール感が適切
(1日で解ける、1ヶ月で解ける、一生かけても解けないなど)
「問いを解く」をどういうことか?体感する必要がある
そのプロセスを経験すれば、応用が可能になる
【オリジナリティとは何か】
誰も立てたことのない問いを立てる=オリジナルな問い
オリジナルな問いには、オリジナルな答え・・・オリジナルな研究
オリジナリティとは・・・すでにある情報の集合に対する距離のこと
オリジナルな問いを立てるのに必要なこと
・すでに、誰がどんな問いを立て、そんな答えを出したかを知る
すでにある情報の集合を知識として知っていること=「教養」という
【一次情報と二次情報】
一次情報:first hand data:経験的現実から自分の目と手で得た情報
二次情報:second hand data:一旦他人の手を通って加工済みの情報:「セコハン」新聞、雑誌ブログなどのメディアなど、収蔵場所=図書館
library survey:図書館を主たるデータ収集の場所にする研究
review essay:特定の主題について、誰によって何がどれだけ言われているかを明らかにするレポート・・・研究論文では「先行研究の検討」という
「先行研究の批判的検討」をすることで
自分の問いのどこまで解かれて、どこからが解かれてないか?がわかる
そこで、はじめて自分のオリジナリティがわかる
【インプットとアウトプット】
インプット(入力)・・・情報を消費したり収集したりすること
情報処理 information process ・・・インプットした情報を加工して生産物にする過程
情報生産のゴール
「情報生産物をアウトプット(出力)すること」
アウトプットしないと研究にはならない
情報生産者になる条件
アウトプットが相手に伝わること
伝わらない・誤解を生む責任は、情報生産者にある
論文に求められること
・誤解の余地のない明晰な表現で、揺るぎのない論理構成のもとで、根拠を示して自分の主張で相手を説得する技術
【言語だけが情報か?】
一次情報の手に入れる方法
:観察、経験、コミュニケーション、対話、インタビュー、アンケート調査、統計等を最終的に言語情報に変換する
メディアの言説、手紙、日記、証言、裁判記録などを一次情報としてメタ分析の対象として扱うことも可能です。
研究の基本
:言語情報をインプットし、言語情報を生産物としてアウトプットする情報処理の過程
【学問とは何か】
学問=伝達可能な知の共有財
学ぼうと思えば真似ぶことができること、成果物(情報財)は公共財になることが目的
研究者をアルチザン(職人)だと考えている
自分の作品から固有名が消えて公共的な財になることがゴール
例)フーコーの言説分析→「言説分析」が社会科学の公共財になること
これが、学問という情報生産者になるということ。
続く
感想
消費者よりも生産者の方が数倍楽しい!
農業や製造業だけでなく、学問もそうなんだ〜と、納得!!