明日とは。(反省と後悔。)
今回は小学校の卒業式の話を書きます。
アメリカは州によって小学校が何年生まであるか違います。
私が通っていた学区では6th gradeが終わるときに"Promotion Ceremony"がありました。
日本でいう「卒業式」です。
卒業式っていうと"Graduation"を思い浮かべると思いますが、
"Graduation"はHigh schoolの修了時しか使いません。
Promotion Ceremonyはドレスアップして参加します。
小学生であってもフォーマルドレスを着てくる子がいました。
私は親せきの結婚式で着たドレスを持っていましたが、
「学校にドレス着ていくのは嫌だな~学校にスカート履いて行ったことないし」
と気後れし、黒のパンツに白いYシャツで行くことにしました。
当日学校に行くと、女子はドレスだらけ
やはりアメリカ。地味なかっこでセレモニーに参加するわけなかった。
男子は、下が黒のパンツとか薄い色のチノパン、
上は襟付きシャツ、フォーマルな感じでタイをしている子もいました
つまり私のカッコウは完全に
男子寄り
だったということですね
いいんだよ、ジェンダーフリーの先駆けだ。
卒業式は屋内のAssembly Roomでやりました。
名前を呼ばれて、卒業証書を受け取って、先生と握手して....
たぶんそんな感じでした。
Promotion Ceremonyの記憶は断片的にしか残っていません。
なぜなら断片的な記憶が強烈すぎて
ほとんどのPromotion Ceremonyの記憶も吹っ飛ぶ衝撃エピソードを紹介します。
エピソードその1 着ぐるみ乱入
アメリカは学校ごとにテーマの動物が決まっている場合があります。
ウチの小学校はイルカでした。
キャラの強い校長とドルフィンは常にセットで登場していました。
参考→キャラ炸裂☆校長
Promotion Ceremonyの日も校長は通常運転でハイテンション。
朝から子供たちに向かって
"Are you guys excitedExcited
ExcitedExcitedExcited"
こちらがイエスというまでたたみかける校長。
オマエは少し落ち着け
Ceremonyでも元気にスピーチ。
内容は全然覚えてないけど(ひどい)この校長とも今日でお別れとなると寂しいなぁ、なんてね
式が少し進んだところで、校長が"We have a special guest"と言いだしました。
ざわつく会場。誰だろう、わくわく。
"Come in"という校長の合図にあわせて入ってきたのは、
イルカの着ぐるみーーーーーーーー
もう6年生だよ。
子供じゃないんだからそんな着ぐるみ......
"""WOOOOOOOOO"""
......めっちゃウケてる。
基本何でも楽しめる人たちだね
ていうか、その着ぐるみ
買ったの!?
校長の自腹?まさか学校の寄付金使ってないだろうね
あと
誰が入ってるの!?
着ぐるみは150cmの子どもサイズ。
え、本校の児童なの!?児童労働!?うそだろ
と、全然ノリが悪いジャパニーズな私は1人心でツッコミを入れていました。
"Let me introduce you to this new guy, SPLASH!"
名前も決まってるのね
ということでイルカのスプラッシュが仲間に加わりました。
弟によるとスプラッシュはこの日をきっかけに、事あるごとに学校イベントに登場したそうです。
エピソードその2 ミスターマックの首が飛ぶ!?
本校のエンターテイナーは校長だけじゃありません。
忘れちゃいけないのがこの人、ミスターマック!(担任)
イベントのたびに授業そっちのけでスタンドアップコメディに命をかけていたこの先生。
Promotion Ceremonyでも校長に負けるものかとジョークを飛ばしていました。
ああ、ミスターマック。。。
私を1年間溺愛してくれてありがとう(笑)。
テストがダメでもプレゼンテーションが上手くできなくてもニコニコ受け入れてくれて、
1年で数えるほどだったけど、クラスで私が手を挙げると"I love you, Kagome"と褒めてくれて。
アメリカの褒める教育にどれだけ救われたか。
ミスターマックの溺愛にどれだけ救われたか。
少し切なくなってしまいました。
しかし、涙が似合わないのがこの先生。
最後にやってくれました。
式の終盤で校長が何か感動的なスピーチをしました。
繰り返しますが内容は覚えていません
恐らく実際の人物に基づく感動的な話だった気がします。
"blah blah blah blah.....
なんちゃらかんちゃら...."
話の終盤で感動ムービーを流して、みんなで泣く
というのが校長の予定でした。
会場がシリアスな空気になって、みんなが校長の話に集中していました。
校長のテンションのボルテージがMAXに
もう誰も校長を止めることはできない
そして
"WATCH THIS"
校長が会場のスクリーンを指さしました。
シーン.......
みんな、スクリーンに釘付け
シーン.......
なかなか映像が始まらない。
シーン.......
さすがに長くない??
するとミスターマックが舞台袖からひょこっと出てきました。
校長のところに行って、何やらコソコソ。。
ざわつく会場。
残念なお知らせです。
オーディオ機材の調子が悪いため、ムービーは無しになりました。
はあぁぁぁぁぁぁぁぁ
( ゚Д゚)全米が困惑
オーディオの責任者は、もちろんミスターマック。
誰にも止められないと思われていた校長の勢い見事に止めました。
そして会場に向けてニッコリ
"I know, I have to find another job."
オチまでもってくのかーーーーーーーい
ということで結局私が覚えているのは以上2つのエピソードでした。
卒業っていうと後ろを振り返る感じですが、
Promotion Ceremonyは読んで字のごとく、
「次のステージに上がっていく」という前向きな式なのです。
さすが、次へ次へという開拓精神あふれるアメリカですね
※左に母が写っているため写真を雑~に加工してます。
帰り道母が運転するの車の窓から見た空のことも、オマケで覚えています。
夏休みの始まり、レギュラークラス1年が終わったのを噛みしめながら。
何も分からず入ったけど、
最後にはミスターマックも、
隣のクラスのミセスハントとミセスカウンセラーも
カゴメはShelter(中学のESL)に行かなくて大丈夫!
We guarantee you!
と言ってくれたことが、私にとって一番の卒業証書でした。
笑顔で次にPromote(昇進)する
それがアメリカの卒業式!
V
おしゃべりアルパカ、
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