私はずっと犬が欲しかったんです。
日本のマンションでは犬を飼うのは無理でした。
だから私も犬をねだる事はしませんでした。
アメリカでは一軒家になり、物理的に飼えない条件は無くなりました。
それでも、人にものを伝えるのが苦手な私は
親に「犬飼いたい」と言い出せませんでした。
アメリカに行ってから、少しずつ犬の本を買いました。
「犬の種類の図鑑」「犬のしつけ」「子犬の迎え方」…
日系スーパーミツワの三省堂で、お小遣いをはたいて買い込みました。
三省堂のお兄さんは「犬、飼うんですか?」と聞いてくれました。
でもまだ親に何も言ってなかったので
「はぁ…まぁ…」と答える事しかできませんでした。
そんな感じで、犬を飼う心意気の準備はバッチリのまま、時間が経ちました。
アメリカに行って2年目の12月のことです。
家族の会話の中で「犬」という単語が出ました。
チャンス到来!
私はここぞとばかりに会話を自分のターンに持っていきます。
買っておいた本を出して見せて
犬を飼いたい、と言う想いをようやく伝えました。
苦節10年以上の想いです。
ちなみにその頃の私はというと。
レギュラークラスに行って、友達を作ることに、やや後ろ向きでした。
学校で少し喋る子はちらほらいても、友達と一緒にいたい!という感情はありませんでした。
一人でいる時間が増えて、口数も減り、引きこもりがちでした。
そんな私が熱を込めて犬の話をしたからかは分かりませんが、親も「じゃあ犬を見に行こうか」となりました。
でも、うちの家族も突然の事だったので、どこに行けば犬をゲットできるのか、知りませんでした。
とりあえず、家から車で10分くらいの場所にある、PetSmartというお店に行きました。
このPetSmart、ご存知の方は分かると思いますが、ペットショップではなく、ペット用品を売ってるお店です。
お店で犬猫は売ってませんし、いません。
普段は。
その日はたまたま従業員のお姉さんの家で生まれたpuppies仔犬を連れてきていました。
柵の中にpuppiesが3匹いました。
mixture雑種なので犬種はナシ。
犬の図鑑を読み込んでは、どの犬種にしようかとイメージしていた私にとっては、ちょっと予想はずれでした。
こんな感じか…と、その映像を頭の中に残したまま、その日は家に帰りました。
家に帰って、話し合い、結果。
「あの犬がいい」
と私が言い、
他の人に貰われる前に、
ということで、翌日にはまたPetSmartの扉をくぐりました。
仔犬は3匹、変わらずいました。
お姉さんと話して、
adoptionの手続き
予防接種代として$100かかること
父親は判らないが母親はチワワの血が入ってること(puppiesの見た目はチワワにほど遠いが)
手続きは一瞬でした。
「Which puppy do you want?」
お姉さんに言われました。
ペットを選ぶときのイメージですが
「どの子にしようか〜♪」
「あっちの種類もいいね〜♪」
など色んな個体を見て決める感じがします。
でも私は本当に不思議なくらい直感的に、
迷うとか考えるとか一瞬の隙もなく、
青い首輪の犬を選びました。
柵から仔犬を出すと、
その辺にいた同じくらいの年頃の女の子が群がってきて、
「Can I hold the puppy?」
と犬を取られました。
親は心配そうに
「もうカゴメのなんだから、返してもらえば?」と言っていました。
でも私は、もうこの子は私の犬だから、
と安心していたので、気になりませんでした。
ケージやらエサやら必要な物を買って、
犬は返してもらい、膝の上に乗せて、帰宅。
これが、出会い。
犬を欲しかった時間と比べて、
出会いはあっという間のできごとでした。
今までで1番嬉しかったクリスマスプレゼントです。
そして、上辺だけの言い聞かせではなく、
アメリカに行ってよかった、と
100%positiveに思うことができる、心の支えになりました。
お店の入口にいたサンタと撮りました笑
もしあの時アメリカに行ってなかったら
私は犬には出会えませんでした。
もしアメリカに行ってすぐ犬欲しいって言ってたら
家族の会話で犬の話が出なかったら
PetSmartではなく、ネットで調べてペットシェルターに行っていたら
1日でも迎えに行くのが遅かったら
やっぱり私は犬に出会えてません。
出会いというのは不思議なものですね。
海外で家族が増えるなんて、誰も予想してませんでした。
けれど、犬に会えたから、私はアメリカに行った意味があると、今でも思っています。
Best Christmas Ever
V
おしゃべりアルパカ
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