日本青年館ホールで開催されている
『銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件』を観劇してきました
あらすじを読むも何とも不思議な世界のようだったので
あえて原作を読まずに観劇しました。
「奇妙な銀行強盗に魂の51%を奪われた被害者たち
彼らに起きる奇妙な事件と、ある夫婦の愛と奇跡の物語」
(HPより)
と書かれているように、とにかく不思議でいっぱいの物語。
とにかく役者さんの動きも目まぐるしく、映像もあり
モノローグが多いので、役者さんたちが喋りまくるので
わたしの頭はオーバーヒートしました。
とにかく情報量が多い舞台なのです。
夫役の谷原章介さんは狂言回し的なお役も兼ねているので
膨大な量の台詞を語ってて、これ、よく覚えられるなって。
めっちゃ小並な感想ですけど
銀行強盗に高校の時から愛用している電卓を奪われたステーシーこと花總さんはどんどん背が縮んでいってしまう役で。
花ちゃんは確かに膝折芸()が得意だったけど
それにしてもどう表現するんだろうと思っていたら
錯覚とわたしたちの想像力をうまく組み合わせることによって
確かに縮んでいました
そして、誰もが経験したことのない背が縮んでいき
何日か後にはこの世から消失してしまうかもしれないという葛藤を
わかりやすく伝えてくれたなって思いました。
とは言え、とにかく見るもの聴くものが多すぎてですね。
わたしは花ちゃんの歌唱シーンがどこだかわからないという
大失態を犯しているのですけれども
と言うのが、ステーシーと夫の話が一つの軸ではあるのですが
基本的に群像劇なのです。
誰か一人が際立つという感じではない舞台なので、そういう世界への
溶け込み感、馴染み感に花ちゃんは違和感がないですよね。
オーラの出し入れが自由自在と言うか。
バイオームの時の麻実れいさんやレディ・ベスやM!の時の涼風真世さんにも思ったのですが、めっちゃ0番で輝いていた人なので
舞台の端にいても今こっち見てって言う時の輝きは凄いのだけど
世界観を邪魔せずにすっと話に溶け込んでいってしまう感じ。
そういうのを花ちゃんの演技に感じるのです。
そして、不条理だからこその美しさと言うか。
セットとかはカラフルじゃないのだけど、お衣装や照明の色彩や
コンテンポラリーダンスの独特なカウントがとても素敵で
本当に美しかったです。
しかし、今回最大の不思議はですね。
銀行強盗が銀行強盗はしていないっていうところですね
銀行にいた人から大事なものを奪ってるけど、銀行からは奪ってないからね。
この後、もう一度観劇するので、もう少し内容を理解できるといいな。
終演後のフォトスポット。
実際に座っても良いそうです
そして、椅子の脇に佇む最終形態の花ちゃんは
小さすぎて上手く撮れませんでした