女子高校生が日本史の教師を問い詰めるために職員室に行った。その教師が教科書を用いて教える内容が正しいかどうか信じられないと疑ったからだった。
その疑いに応じるためにどのように教師は答えるべきだろうか。三つの意見がある。
第一の意見は、高校生が授業で教える内容を正しいかどうか疑う必要はないという意見だ。授業で教えた内容を覚えて、これから行う試験の問題に正しく答えなければ、留年や退学、または進路に悪影響を及ぼすだろう。だから、教師が授業で教える内容を疑わないで覚える。それが高校生の学ぶ姿勢だ。高校生の疑う態度を非難しよう。
第二の意見は、教師が教科書に不審な点を発見しなかったから、高校生が教科書を受け入れるべきだという意見だ。その理由は、学問を学んだ教師が教科書を正しいと認めたからだ。また、教師が高校生に正しく教科書の内容を理解させる責任を負うからだ。さらに、高校生が志望大学に入学できるように教師が配慮するべきだからだ。教師を信じよう。
第三の意見は、教科書に記載している内容が正しいという意見だ。なぜなら、今使っている教科書は教科書検定に合格した教科書だ。もし、私の言葉を疑うならば、教科書検定を調べてみるとよい。その検定を調べて納得したら、教科書を何度も読んで覚えて試験に備えなさい。高校生は教師の授業内容を信じる必要はない。教科書を信じなさい。
どのような意見を日本史の教師は高校生に述べるべきだろうか。
注意:作り話より。
◆解説
教師と高校生は文部科学省が認めた教科書を正しいと信じるしかない。
教師は教科書の内容を正しいと自信をもって述べられるだろうか。そのために教師は教科書の内容の真偽を確かめる必要がある。自分の専門外の研究も調べなければならない。そのような膨大な史料や先行研究を調べて、教科書と比較する必要がある。その調査ができれば、教科書を作った人と同じぐらい教科書の内容を理解できるだろう。しかし、それを実行しようと思ったら教師の仕事に支障が出るだろう。
その調査をしないなら、教師は授業で使用する教科書が教科書検定で合格したから正しいと示せばよい。教科書は文部科学省が審査する教科書検定に合格した教科書だ。文部科学省が教科書の正しさを証明する。専門家が教科書の内容を作って、その内容が国によって正しいと認められたと信じればよい。教師が教科書を正しいと証明する必要はない。
すると、高校生は教科書の内容がすべて正しいと証明しなくてもよい。高校生が教科書の内容をすべて調べるのは難しい。学校生活に支障が出るために、教科書を調べるよりも教科書の内容を鵜呑みにして、受験対策や就職活動をした方がよい。しかし、高校生が教科書を疑う必要はないと決めつけて、疑う態度を非難できない。その疑いをなくすために少しでも高校生が教科書の内容を正しいと信じてもらえるような授業内容にするべきだ。
したがって、高校生が教科書の内容を正しいと受け入れるために信用が必要だ。まず、高校生は教師を信用する必要がある。教師を信用できたら、教科書を疑う高校生が現れないだろう。もし、それでも教科書を疑う高校生が現れたら、国を信用する必要がある。教師が教科書に書かれた内容を正しいと証明できれば問題ない。ただし、その証明をすべて高校生に教えようとしたら、時間が足りない。高校生は教科書を信用するしかない。
あなたは教科書に書かれた内容の正しさをどのように説明されたら信じるだろうか。
希記より。