希記の迷々思考実験室 -12ページ目

希記の迷々思考実験室

自分の問いへの答えを求めて想像を広げよう。

 高校生Aは自分の経験を記録として残すかどうかに迷ったから友達に相談した。

 

 友達Bは自分の経験した出来事も周囲で起こった出来事もノートに記録として残す。新聞の切り抜きも大切に保管する。度々自分の経験した出来事を確認して、生活に活用する。友達との懐かしい思い出を語るときにも記録が役に立つ。自分が生きている間に起こった出来事は自分で記録して、他人の記録に依存しすぎないようにしたいと思っている。

 

 友達Cは自分の経験した出来事も周囲で起こった出来事も記録に残さない。大事な出来事は記憶に残るだろうと思っている。もし、自分が経験した出来事を思い出せないならば他人に聞く。周囲に起こった出来事がわからないならば、信頼できる他人の記録を探して入手するようにすればよい。記憶に残らない出来事は重要な出来事ではないと見なす。

 

 すると、友達Bは記録の重要性を語る。「この世界の誰もが過去に起こった事実を正確に残そうとするならば、自分が記録を残す必要はないはずだ。素晴らしい結果を残さない限り、自分の記録は必要とされないだろう。すると、自分だけが経験した出来事は自分で記憶する工夫をしなければ忘却するだろう。忘却したあとで自分が後悔しても遅い」と。

 

しかし、友達Cは記録が必要ないと語る。「人は過去の出来事に縛られてはいけない。過去の記録を利用する習慣を持つ人がいるから、記録が必要だと信じているだけだ」と。

 

 高校生Aは友達Bの意見に賛同して記録を残してみることにした。なぜだろうか。

 注意:作り話より。

 

 

◆解説

 あなたはあなたが経験したあなたの記録を残すべきだ。

 

 まず、自分にとって重要ではない出来事の記録は他人の記録であってもよい。すべて出来事を記録に残そうとしたら、情報が多くなって保管が難しくなるからだ。また、周囲で起こった出来事をすべて把握できないために、すべて記録するのは不可能だからだ。さらに、経験した本人が記録したほうが、正確な記録を残せるからだ。他人の記録を安心して保管できる仕組みを作れば、問題なく過去の出来事を記録できる。

 

 そのとき、自分の経験した出来事の記録さえも他人の記録に頼る場合は注意が必要だ。他人の記録に依存する行為の危険性を学ばなければいけない。人は自分の行為を美化したり、不都合な事実を隠したりする。そのために嘘の出来事を作り出す恐れもある。そして、自分で記録を残さなければ、他人の記録を事実に基づく記録だと信じるしかない。また、他人が記録を消したときに、その記録を頼りにできなくなる。

 

すると、人は自分の経験した出来事を自分で記録に残すべきだ。自分が何をしてきたかを確認する必要が生じたときに記録がなければ困るだろう。必ず過去の経験を他人に尋ねられると思ったほうがよい。自分を知ってもらうために過去の経験を記憶する必要がある。また、自分の過去を思い出して、嬉しくなるときも、後悔するときも必要だ。そのためにすべての過去を覚えておけないし、自分で記録を残したほうが鮮明に思い出せる。

 

 したがって、人生を楽しみたいならば、自分の過去を振り返って楽しめたらよい。過去の出来事があるから、現状を楽しむ自分を理解できる。今を楽しめたらよいと解釈するだけでは満足できない。過去に囚われない生き方ができないなら、よき過去になる未来を作るために頑張れる。そのために歴史に残る記録を参考にして、記録を残してみたい。

 

 あなたは人が自分の経験を記録として残すべきだと思うだろうか。

希記より。