うんこ。うんち。うんちっち。
うんちは身体の調子を分かりやすく示してくれる、「棒グラフ」のようなものです。長ければ長い方がいい。今日は素敵なうんちが出ました。踏ん張ることもなくすんなりと、バナナのようにつるんと出ました。最高です。
「うんちでーたーよー」
「汚い」
見て見てと言わんばかりの喜びの舞。両手を上に上げ、右足を前に出してバランスを取る。この時、顔を少し下に向けるのがgood。プリティキュートってヤツですよ。
「今日のうんちはうんこじゃなくて、うんち。健康的なうんち、でーす」
でーすっとさらにポーズを決めた。布団で転がっている彼に視線を向ける。ケータイを見ている。こちらは全く見てない。くっ!私は頬を膨らませてドタドタと敢えて恐竜のように地団駄を踏みながらトイレまで向かった。見せてあげようと思ったのに。扉を開けてトイレのレバーを捻る。良いじゃないか、良いじゃないか。鹿の糞みたいな不健康コロコロうんことかでは無くってよ。ダバーッと流れる水とゴッゴっとうんちの音を聞きながら、やっぱり健康うんちは素晴らしいと思った。
「うーんちうんち。ワクワクドッキドキ」
鼻歌を歌いながら私は、パジャマズボンを上に上に引き上げた。気分は王様。私は私を救ったのだ。彼は布団を頭の上まで被っている。私は布団にダイブした。何せ、私はりっぱなうんちが出たスーパー王様なのだから。