薄ぼんやりと明るいのはなぜだろう。ふわふわ、ヌルヌルした柔らかい壁に触れながら私は歩いていた。
 バシャバシャと水を蹴り上げながら進んでいく。魚が散りじりになりながら、何処かの隙間に消えていった。鼻歌を口ずさみながらスキップなんかしたり。私は愉快な気持ちになっていた。
 パッと視界が開ける。通路の先は池のようだった。タプンと水が溜まっている真ん中に小さな島と、その上にさらに小さな家がある。
 トテカン、トテカンと大きな音が響いていた。