雨が続いて | 愛媛西条☆四季彩農園の農ある暮らし

愛媛西条☆四季彩農園の農ある暮らし

ぶどう・ブルーベリー、スナップえんどうや里いも、食卓を彩る食べ物を育てます。
作物ごとに、品種ごとに、それぞれの良さ・特徴があります。
その多様性を受け入れてそれぞれがその魅力を最大限発揮できるように育てています。

 
園主の山内です。
この夏はお盆前から雨が降り続いています。長雨による作物への影響はテレビでも伝えられていますが、ぶどうにも影響が出ています。水分量の増加でぶどうの実が裂けてしまう、柔らかくなってしまう、日光の不足で光合成が行われず糖度が上がらない…などがあります。
そのためぶどうの開園中でも完熟ぶどうがないと休みとなりますので、お待たせしますがよろしくお願いします。
 
先日来られたお客様が「娘がスーパーでシャインマスカットを買ったが、おいしくなかった、去年食べたシャインマスカットを送って。」と言われたので、送ってください。と来園されました。
その話を聞いて以前読んだ記事を思い出しました。
 
昭和の初めころネオマスカット(四季彩農園にもある品種。小粒ながら糖度20度を超える)は全国で栽培され、栽培面積があまりにも増えすぎ、価格が低下、より高価格を求めて農家が熟すのをまたず、早期出荷競争をした。
しかし熟する前のブドウは酸味が強い。
早出し競争の中でネオマスカットは味の評判をおとし、「おいしくないブドウ」と言われることとなったそうです。シャインマスカットが二の舞を踏むことがないように祈ります、と苗木販売のカタログかなにかで読んだのを覚えていますが、私もそう思います。シャインマスカットの人気は高く、問い合わせの量や夏前から注文が入りますが、その人気の熱と波に押されて収穫の適期を見誤らず、本当のおいしい状態で食べてもらえるように、見極めていきたいと考えています。その分お待たせすることもありますが、やはりおいしいぶどうを食べてもらいたいです。
 
シャインマスカットは  完熟になると鮮やかな緑色から黄色くなりさらに「カスリ症」というものが出て(バナナのスイートスポットのように完熟の証)、見た目は悪くなります。しかし引き換えに糖度も高くなり、おいしくなります。
 
 
四季彩農園では、できるだけ完熟の本来の味を味わってもらいたいと考えています。
そのため、ぶどう狩りの開園中も、完熟のブドウが少なくなると、臨時に休園することがあるので、ご理解ください。