エゾムシクイ 蝦夷虫喰

英名:Sakhalin Leaf Warbler

学名:Phylloscopus borealoides

スズメ目ムシクイ科ムシクイ属

生息地:夏季にサハリン、日本などで繁殖し、東南アジアで越冬する。

全長:12cm

鳴き声:ヒーツーキー、ヒーツーキー

雌雄:雌雄同色

 

エゾムシクイの“エゾ”は北海道の意味であり、英名の“Sakhalin”はロシア極東のサハリン(樺太)である。

 

 

しかし、エゾムシクイは北海道や樺太だけでなく、日本の広い範囲で繁殖する夏鳥である。それがなぜ“北の国の鳥”になったのだろう。

 

上の写真はエゾムシクイによく似たメボソムシクイ。目の上の過眼線が少し黄色っぽく、クチバシの下側が橙色

 

エゾムシクイは本州中部以北や四国にもやってくるが、繁殖するのは亜高山帯(標高1500~2500mあたり)である。対して北海道では標高が低い場所、例えば札幌市内の公園などでも観察することができる。

 

 

つまりエゾムシクイは、本州などでは山の上でしか見られない鳥だが、北海道では平地の鳥、一般的な鳥なのである。おそらくこの違いが、この鳥がエゾムシクイと呼ばれる理由だと推理したのだが、いかがだろうか?

 

 

【参考文献】

街・野山・水辺で見かける「野鳥図鑑」(日本文芸社)