カワアイサ 川秋沙

英名:Common Merganser

学名:Mergus merganser

カモ目カモ科ウミアイサ属

生息地:ユーラシア大陸の中北部、北アメリカ大陸の北部で繁殖し、冬季は南下して越冬する。日本では九州以北にやってくる冬鳥だが、北海道では留鳥。

全長:65cm

鳴き声:雄・ゴゴゴゴ、雌・グワグワ

雌雄: 雄の頭は濃い緑色で黒く見える。雌の頭はレンガ色

 

カワアイサは臆病な鳥と言われている。確かにカワアイサは人間に気が付くと、かなり離れていても逃げ出してしまう。

 

カワアイサの群れ

 

ところが、ごく稀にではあるが、やたらと人懐っこいカワアイサに出会うことがあるのだ。これは恐らく、鳥の性格というよりは、人馴れしているかしていないかの違いだろう。

 

カワアイサの雄。頭は黒く見えるが、実際は濃い緑色で飾り毛がない

 

人懐っこいカワアイサは、群れではなく単独で行動していて、人間を怖がらない他のカモ類、例えばオナガガモなどに混ざっているケースが多いように思う。これは他のカモ類にも言えることだが、大きな群れになるほど、人間への警戒心は強くなるようだ。

 

カワアイサの雌。頭のレンガ色と胴体の白の境界線がはっきりしている
 

最後にカワアイサとよく似たウミアイサの違いを見ていただこう。簡単に言ってしまえば,雄は頭部の毛が逆立っていればウミアイサであり、雌は頭の茶色と胴体の白い部分の境界線がはっきり見えればカワアイサだ。

 

(上)主に海で暮らすのがウミアイサ、(下)河川や湖沼で生活するのがカワアイサ
 

【参考文献】

街・野山・水辺で見かける「野鳥図鑑」(日本文芸社)